2019年9月23日(月)

香港キャセイ、冬の輸送能力削減 デモで旅客急減

中国・台湾
アジアBiz
2019/9/12 13:50
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【広州=比奈田悠佑】香港のキャセイパシフィック航空は11日、冬季の輸送能力を従来計画から減らすと発表した。「逃亡犯条例」改正案をきっかけとした抗議活動が長期化し、香港発着の旅客が低迷しているため。職員がデモに参加したとして中国本土の航空当局から問題視され経営幹部が事実上の引責辞任するなど逆風に直面している。

キャセイパシフィック航空は旅客減や幹部の辞任など逆風が続いている(8月、香港)=ロイター

2019年10月末から20年3月末までの「冬ダイヤ」で輸送能力を前年比6%増やす計画だったが「前年の水準よりも低く調整する」とした。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)によるとアイルランドやインドネシアなどの路線が運休や減便の対象で、地上職員などの新規雇用を凍結するという。

同時に発表した19年8月の旅客数は11.3%減の290万7千人だった。顧客を実際に運んだ距離を示す「有償旅客キロ(RPK)」は欧米路線が1~3%程度伸びた一方、中国本土路線が28%減と大きく落ち込んだ。他のアジア路線も減った。抗議活動の一環で呼びかけられた管制官や航空会社職員がストライキに踏み切ったことによる欠航の影響が大きい。

香港国際空港を含む交通機関でデモ隊と警官隊が激しく衝突しており、渡航を不安に思う人も増えている。陳茂波財政官はブログ上で「旅行シーズンにもかかわらず香港を訪れる人の減少傾向は続いている」と述べ、8月の旅行客は4割近く減ったと明かした。

キャセイを巡ってはパイロットを含む多くの職員が大規模デモに参加したとして航空当局が安全上のリスクがあると警告、中央政府による監視が厳しくなっている。同社は暴動罪で起訴されたパイロットを解雇したほか、最高経営責任者(CEO)や会長などが相次ぎ辞任、退任を表明している。旅客減への対応のほか、社内体制の再整備が急務になっている。

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