京急事故1週間、トラック 謎のルート外れ

2019/9/12 11:17
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横浜市の京急線の踏切で快特電車と大型トラックが衝突した事故は12日で発生から1週間。神奈川県警の調べで、トラックが通常の走行ルートから外れた末に踏切で立ち往生したことは判明したが、なぜその道を通ったのかは謎だ。踏切内の障害物を検知するシステムは正常で、電車側のブレーキ操作も焦点。運輸安全委員会の調査をにらみながらの捜査が続く。

警報機が鳴る中、遮断機をくぐり抜けるように進入する全長約12メートルのトラック。線路脇の狭い道から右折しようと4分近く前進後退を繰り返した後、踏切で数十秒間立ち往生する様子が付近のカメラに映っていた。ある捜査員は「どうしてこんな道に迷い込んだのか」と首をかしげる。

事故は5日午前11時40分ごろ発生。電車は神奈川新町駅を通過直後で、通常は時速120キロで走行する区間だ。男性運転士(28)は急ブレーキをかけたが間に合わず、トラックを60メートル以上引きずり、先頭から3両目まで脱線。トラックの本橋道雄運転手(67)が車外に投げ出され死亡、多数の乗客が軽傷を負った。

県警によると、トラックは事故の約10分前、物流会社で果物を積み、国道15号を横浜駅方面へ。目的地の千葉県成田市に向かうには交差点をUターンして首都高速道路に乗るのが自然だが、右折を繰り返して線路沿いの幅約3.8メートルの市道を現場に向かった。この道に大型車の通行規制はなく、事故を受けて県警は規制を検討している。

捜査関係者によると、勤務先の運送会社(千葉県香取市)の家宅捜索で押収した運行記録などから、少なくとも過去2回は同じ配送で国道の交差点をUターンし、首都高を利用していたことが判明。今回、なぜ別の道を通ったのか疑問が残る。

一方、踏切の「障害物検知装置」は正常に作動し、発光信号機が点滅。踏切から340メートルの地点の信号機は、600メートルの位置から電車の運転士が目視でき、ここでブレーキをかければ、踏切までに止まれる設計だった。

県警は電車の運転士や乗客から事情を聴き、ブレーキ操作の状況についても調べる。捜査幹部は「トラック運転手は死亡しているが、再発防止のためにも全容解明を目指したい」と話した。

〔共同〕

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