ウーバーの運転手など従業員に、米加州で法制化の動き

2019/9/12 5:20
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条例成立を求めて州議会に集まった人々(8月28日、カリフォルニア州サクラメント)=AP

条例成立を求めて州議会に集まった人々(8月28日、カリフォルニア州サクラメント)=AP

【シリコンバレー=佐藤浩実】米カリフォルニア州で、ライドシェアサービスの運転手などを従業員として扱うよう企業に義務付ける州法案が議会を通過した。知事が署名すれば成立し、2020年1月にも施行される。労働者の保護が目的だが、米ウーバーテクノロジーズや米リフトにとっては社会保障税などの負担増となる。利用料金などにも影響を及ぼす可能性がある。

11日までにカリフォルニア州の上院、下院でそれぞれ可決したのは「AB5」と呼ぶ州法案で、インターネットを通じて単発の仕事を受発注する「ギグエコノミー」の雇用形態に焦点を当てる。例えばウーバーなどはこれまでドライバーをフリーランス(独立した請負労働者)として位置付けてきたが、州法案はその多くを「フルタイム従業員」として扱うよう企業に義務付ける。

州法成立にはギャビン・ニューサム州知事による署名が必要となる。ニューサム氏は法案に賛同する姿勢を示す一方、11日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)の取材にウーバーやリフトなどと「交渉を続ける」と回答した。同日の米株式市場では交渉余地があるとの思惑が広がり、ウーバーの株価は前日比1.5%高、リフトは2.4%高で取引を終えた。

法制化の背景には、ドライバーの仕事だけで生計を立てている労働者が少なくない現実がある。従業員化すればウーバーなどの企業は保険や社会保障税など追加のコストが生じる。影響は食料品配達サービスの米ドアダッシュや米ポストメイツといった新興企業にも及び、新しいビジネスとして脚光を浴びてきたギグエコノミーの見直しにつながる可能性もある。

ウーバーやリフトは法制化への反対姿勢を示している。リフトの政策広報担当者であるエイドリアン・ダービン氏は11日、「州の政治指導者たちは柔軟性と収益を求める大多数のドライバーを支援する機会を逸した」との声明を出し、自由な働き方を阻害すると主張した。

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