2019年9月19日(木)

英議会閉会は「違法」 スコットランド上級審

英EU離脱
ヨーロッパ
2019/9/12 2:47
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【ロンドン=中島裕介】英北部スコットランドの上級裁判所は11日、ジョンソン首相が10日から1カ月にわたる議会閉会を決めたことについて「違法」との判断を示した。上級裁はジョンソン氏の議会閉会について、10月末の欧州連合(EU)離脱を実現するために反対派の意見を封じる目的があったとみなした。強権的な政権運営に司法が警鐘を鳴らしたかたちとなり、政権にとって打撃となりそうだ。

スコットランド上級裁判所はジョンソン首相の議会閉会は、議会の活動を制限する目的があるとみなした(11日、エディンバラ、テレビ映像より)=AP

訴訟はEU残留派のスコットランドの議員や弁護士らが起こし、一審で退けられ上訴していた。政権側は11日の上級裁の判断に対して英最高裁に上訴する方針を表明した。最高裁は17日に審理を行う予定。最高裁が閉会を無効と判断すれば10日に閉じた議会が再開される可能もあり、英政界に再び混乱が起きそうだ。

英メディアによると、上級裁の判事はEU離脱期限直前の今回の議会閉会に関して「英政府とジョンソン首相が議会の活動を制限するのが目的だったと推論できる」と指摘した。「一般的に容認されている公的機関の行動基準を順守していない」とも断じた。

英首相官邸の報道官は上級裁の判断に「失望した」と言及。「議会の閉会は国内の立法課題を推進し実現するために、合法かつ必要な方法だ」と主張した。

ジョンソン氏はEUとの合意がなくても、10月末に離脱すると主張する。その直前での議会の閉会は、「合意なき離脱」を阻もうとする勢力の動きを封じ込める奇策とみられていた。ただ9月3日から1週間ほど開いた議会では、野党主導で離脱を3カ月延期する法律が成立しており、ジョンソン氏は窮地に立っている。

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