2019年9月19日(木)

リニア長野県駅 木製大屋根をシンボルに 飯田市が基本設計案

北関東・信越
2019/9/11 20:10
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リニア中央新幹線の長野県駅(仮称)の周辺整備について検討している飯田市の「リニア駅周辺整備デザイン会議」は11日、駅前空間の基本設計案をまとめた。木製の大屋根を設置し、駐車場や交流広場、商業施設などを整備する。市は初期整備費を91億円と想定。今後は2027年の開業に向け、整備財源の確保や商業施設の具体化など実施設計に入る。

リニア駅周辺整備のイメージ模型

リニア駅前には樹状構造の木製の大屋根が設置される(写真は11日公開された模型)

基本設計案を策定したリニア駅周辺整備デザイン会議(11日、飯田市役所)

駅周辺整備は約6.5ヘクタールが対象。基本設計案の「飯田・リニア駅前空間デザインノート」は、「信州・伊那谷の個性で世界を惹(ひ)きつけ、世界へ発信する玄関口」を基本理念とし、▽住民や来訪者の居場所となる▽伊那谷の風景の魅力を引き出す▽人のつながりと伊那谷全域へといざなう▽時代を先取りし、変化に対応できる――など5項目の設計方針を打ち出した。

風景の魅力では、新駅周辺にシンボルとなる木製の大屋根の建設を提案した。樹状の構造を組み合わせる大屋根を想定しており、市は模型を同会議で公開した。計画面積は約1.6ヘクタールで、植樹される木々と併せて長野県の森の文化を体感できるようにする。

大屋根の整備に際しては、流通材や一般的な工法を採用してコストを低減するほか、段階的な建設や将来の拡張工事がやりやすくする。

「伊那谷全域にいざなう」空間づくりでは、小規模で複数の建屋が並ぶ魅力発信施設を設置する。来訪者が特産品や食材の買い物ができたり、伝統文化などに触れたりできる施設で、計画段階から民間事業者と行政が連携して「使う目線」で整備する。

このほか焼き肉イベントや人形劇など飯田市の文化を紹介できる交流広場、インフォメーション施設も整備する。

市は同会議で、事業費も初めて公表した。リニア開業前の初期整備費が概算で91億円、大屋根や駐車場などの先行整備費で、商業施設は民間整備を想定している。維持管理費が年平均で6500万円。市は財源確保に向けて、新駅周辺整備事業を国の国土政策として位置付けてもらえるよう要請する方針だ。

今回まとめた基本設計案は今後、地元説明会などを開いて住民や議会などの意見を反映させ、年末に正式決定する。

さらに市は実施設計に向け、大屋根などプロジェクトごとに専門家チームを立ち上げる。基本設計案では取り上げられなかったが、JR飯田線の乗り換え新駅の課題も検討することになる。

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