仙台市は11日、過去の道路照明灯の電気料金の過払い・未払い金の問題で東北電力と和解したと発表した。市は未払い額の半額に当たる1140万円を東北電に支払う。東北電は約款上、市の過払い金を返還できないため、市の道路照明の発光ダイオード(LED)化事業の協力金として、市の過払い金の半額に当たる4600万円を寄付する。
市は4月、不適切な事務処理に伴い過去の道路照明灯の電気料金で未払いが推定2300万円、過払いが9200万円あったと市議会に報告していた。道路照明灯の契約・解約時に口頭で申請を済ませていたことなどが原因とされている。
不適切な事務処理の責任を取り、郡和子市長は2019年11月~20年1月の3カ月間の給与を20%、副市長2人は10%減額する。事務を管轄する責任者ら40人を口頭厳重注意にする。過払い推定額の一部は医療・学校以外の課長職以上約900人で補填する方針だ。
市は再発防止のため、道路照明灯の契約の手順書を整備したほか、契約・解約時は文書で残す仕組みを設けた。