北のリアル「下町ロケット」
宇宙起業家の星(1)
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北海道の中央部に近い山あいにある赤平市。1950年代までは炭鉱の街として栄えたが、今の人口は1万人。半世紀で6分の1に減った。かつてのにぎわいを失った街の外れにある工業団地で25人の従業員を抱える植松電機は、宇宙をめざす若者たちの間では知られた存在だ。
【次回記事】それでも月へ 探査レース断念からの再挑戦
旧産炭地の町工場
植松電機の表の顔は鉄スクラップなどのリサイクルに使う大型マグネットを製造する町工場。もうひとつの顔が、北海道大学や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと組んでロケットを開発する宇宙スタートアップだ。
町工場を切り盛りしながら宇宙をめざす植松努(53)の姿は、作家・池井戸潤の大ヒット小説「下町ロケット」の主人公に重なる。
なぜ北海道の小さな町工場が宇宙に挑むのか。その原点は、植松が3歳の頃に遡る。
「すごい時代になった。

かつては国家が威信をかけるプロジェクトだった宇宙開発。近年は技術革新が進み、世界で民間企業による宇宙ビジネスが勃興している。主役はスタートアップだ。米国・中国をはじめ1000社超が誕生。日本でも新興勢力が続々と名乗りを挙げている。宇宙というフロンティアに挑む起業家たちの実像に迫る。
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