イスラエル首相 続投ならパレスチナのヨルダン渓谷併合へ
総選挙控え右派にアピール

2019/9/11 9:20
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【アブダビ=飛田雅則】イスラエルのネタニヤフ首相は10日、17日の総選挙で首相続投が決まれば、パレスチナ自治区のヨルダン渓谷や死海の北部地域を併合する方針を表明した。同渓谷は西岸全体の約3割を占める。汚職疑惑を抱えるネタニヤフ氏は選挙で苦戦が伝えられており、右派の支持を広げる狙い。

イスラエルのネタニヤフ首相は10日、ヨルダン渓谷などを併合する方針を示した=ロイター

ネタニヤフ氏はテレビ演説で「国民から明確な信任を得られれば、選挙後すぐにイスラエルの主権を適用する」と主張した。ロイター通信などによると、同氏が併合方針を示したヨルダン渓谷と死海の北部地域には、約6万5千人のパレスチナ人と1万1千人のユダヤ人が暮らしているという。

将来、西岸などを領土にした国家設立を目指すパレスチナ自治政府の高官は「危険な侵略だ」と批判した。ヨルダン政府も「地域全体を暴力に向かわせる」と指摘するなど非難の声があがる。ネタニヤフ氏が併合を実行すれば、国際社会が支持するパレスチナとの2国家共存を前提とする和平がさらに困難になるのは必至だ。

イスラエルは1967年の第3次中東戦争で占領した西岸にユダヤ人入植地を建設した。占領地への入植は国際法違反とされるが、西岸では約40万人のユダヤ人が暮らす。

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