2019年9月22日(日)

英語民間試験、高校7割「延期すべき」 文科省に要望書

大学
2019/9/10 21:42
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文部科学省の担当者に要望書を手渡す全国高等学校長協会の萩原聡会長(右から2人目)

文部科学省の担当者に要望書を手渡す全国高等学校長協会の萩原聡会長(右から2人目)

2021年1月に始まる大学入学共通テストで活用される英語民間試験について、全国高等学校長協会(全高長)は10日、文部科学省に活用を延期した上で制度を見直すよう求める要望書を提出した。実施方法で未確定部分が多く、全高長の調査でも7割の高校が延期を要請。ただ、文科省は予定通り実施する姿勢を崩さず、入試をめぐる混乱はなお続きそうだ。

全高長の萩原聡会長(東京都立西高校長)が10日午後、文科省を訪れ、担当者に要望書を手渡した。萩原氏は担当者との面会後、記者団に「文科省が改善に動いているようには見えない。一度立ち止まるべきだ」と話した。

だが、文科省は「民間試験の活用を止めてしまうと、原則全ての都道府県で実施するといった仕組みそのものも無くなってしまう。これまで以上に不安の解消に努め、スケジュール通り実施したい」としており、予定通り実施する考えを崩していない。柴山昌彦文部科学相も10日の閣議後記者会見で「(延期は)大きな混乱を招く」と指摘した。

全高長は7月、実施方法の確定や周知、経済格差や地域格差の解消などを文科省に要望。同省は8月に受験生向けの情報を集めたポータルサイトを開設した。だが、民間試験の実施団体が「受験生側のニーズを踏まえて、実施方法を決める」などとして詳細は固めておらず、高校側には不満が出ていた。

要望書では文科省や大学入試センターが実施団体へ直接的な働きかけをせず、要望が解決していないと指摘。「課題を解決しないまま(活用を)開始することは極めて重大な問題だ」とした。

全高長が7月に全国470校を対象に行った共通テストに関するアンケートによると、英語民間試験の活用について、全体の69.1%が「課題が解決されるまで実施を延期すべきだ」と回答。解決すべき課題を複数回答で聞いたところ、最も多い74.5%の高校が「経済格差」を挙げた。「公平性・公正性」が74.3%、「地域格差」は70.0%だった。

民間試験は「読む・聞く・書く・話す」の4技能を測るために導入され、20年4~12月の間に受けた試験の成績が使われる。成績は大学入試センターが各大学に提供する。23年度までは大学入試センターが作る「読む・聞く」のマークシート方式の試験と併存させることになっている。

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