千葉市は総合30位 森財団調査 研究・開発は高評価 - 日本経済新聞
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千葉市は総合30位 森財団調査 研究・開発は高評価

森ビル系のシンクタンク、森記念財団都市戦略研究所が10日発表した国内主要都市の活力や魅力に関するランキングによると、千葉市は総合30位だった。18年の前回は31位以下の圏外だった。市内の大学や研究機関のレベルが高く、空港へのアクセスなど交通の便に優れる点が評価された。一方、経済や環境面の評価は低く「都市力」向上への課題も見える。

調査は地域の経済力や観光資源の多さ、福祉・医療の充実ぶり、自然環境の豊かさなどを示すデータを基に「経済・ビジネス」「文化・交流」と分野別にスコアを算出。スコアの合計で総合順位を決める。

千葉市に対する評価が特に高かったのは「研究・開発」だ。評価対象の国内72都市のうち、12位に入った。

市内に主要キャンパスを構える千葉大学は国際的な学術誌の論文掲載が多く、工学部や医学部、薬学部の研究水準への評価も高い。医学やビーム技術、核融合の研究で知られる量子科学技術研究開発機構も千葉市に本部を構えており、市内には高度な知的人材が多く集まっている。

「交通・アクセス」でも全国14位と評価が高かった。成田空港と行き来する鉄道や高速バスが充実しているのに加えて、成田発着の国内路線も増えており、利便性が高まっている。自宅から職場への通勤時間もさいたま市や横浜市に比べてやや短いことも、高評価につながったようだ。

ただ、総合ランキングの30位は、横浜市(4位)、さいたま市(21位)と首都圏の県都を下回った。特に経済・ビジネス分野は首都圏の政令市で唯一、31位以下の圏外にとどまった。市内での起業・創業件数は堅調に推移しているものの、オフィスの新規供給が鈍い点などが響いたようだ。

医療や福祉、住環境の充実ぶりを評価する「生活・居住」、気候の良さや自然の豊かさを示した「環境」の分野でも千葉市は圏外の評価だった。千葉市の都市力を一段と高めるには、日常生活に対する市民の満足度向上が求められそうだ。

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