愛知で私立高を24年ぶり認可 授業は英語、海外人材狙い

2019/9/10 19:13
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栗本学園が新設を計画する全寮制の「国際高校(仮称)」の予定図

栗本学園が新設を計画する全寮制の「国際高校(仮称)」の予定図

愛知県の私立学校審議会は10日、名古屋商科大学などを運営する栗本学園(日進市)が申請していた全寮制高校の新設計画を認めた。同校は主に「高度外国人材」として来日する家族らの受け入れを想定し、授業は全て英語だ。企業が海外から人材を獲得する際に帯同する子どもの教育環境の不足が指摘されており、県内の大手企業から新設の要望が出ていた。

少子化などを背景に、県内で私立高校の新設が認められるのは24年ぶり。公立校では統廃合による新設を除くと1986年を最後に実施されておらず、「純粋な高校新設は異例」(県関係者)という。

認可されたのは「国際高校(仮称)」で、日進市の名商大キャンパス内に校舎や寮を設ける計画だ。2021年9月の開校を目指す。入学定員は1学年75人で、男女共学の全寮制。海外からの赴任帯同者のほか、外国人留学生や帰国子女の受け入れを想定しており、原則として愛知県を含めた国内在住の中学生は対象外とする。国内外での面接で入学者を選抜する。

高校の学習指導要領に対応するとともに、県内で数少ない国際的な大学入学資格「国際バカロレア(IB)」機構の認定校になる見込みで、授業は全て英語で進める。

栗本学園によると、寮内では名商大に留学中の学生が「ハウスマスター」として生活面の相談に乗ったり、サポートをしたりする。「勉強だけでなく、共同生活を通じて多様な価値観の中で規律や礼儀も学んでもらいたい」(同学園)

認可の背景にあるのが、県内企業からの強い要望だ。県内には全て英語で高校教育を受けられる学校が不足しており、高度な知識や技術を持つ外国人材の獲得を目指す際、子どもの受け入れ先がないため断られるなどの問題点が上がっていた。県内の金融機関やメーカーなど20以上の大手企業から新設を求める声が上がっていた。

15歳人口の減少に伴い、全国と同様に愛知県でも近年、私立・公立ともに高校の定員数の抑制を進めていた。岐阜県私立学校審議会の委員で、岐阜大学の三井栄教授は「少子化が進む中で全国的にも高校の新設はハードルが高く、珍しい例」と指摘。「既存の高校と生徒を奪い合う可能性も低く、多様性の時代にふさわしい試みで評価できる」と話している。

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