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続投の浜松商議所・大須賀会頭、行政区再編など課題山積 副会頭人事も焦点に

南関東・静岡
2019/9/10 18:37
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浜松商工会議所の大須賀正孝会頭(78)の3期目の続投が事実上、決まった。勇退の意向だったものの、スズキの鈴木修会長ら地元経済界の要請を受け、一転して続投を決めた。経済界が求める行政区の再編のほか、産業構造の変革といった長期的な課題も山積する。今後の焦点は次の会頭候補となる副会頭人事に移るが、人選や育成が問われている。

浜松商工会議所の大須賀正孝会頭(中央)

「(中心市街地にあった百貨店)『松菱』跡地の問題や行政区再編の問題など色々な課題がある。課題の解決に向けて調整役を担っていきたい」。10日、大須賀会頭は続投表明以来、初めての定例記者会見で3期目の抱負を語った。

会頭人事を巡っては候補者の選定が難航するなか、8月23日、スズキの鈴木会長やヤマハの中田卓也社長、浜松いわた信用金庫の御室健一郎理事長、釣具店イシグロの社長で、浜松商議所副会頭でもある石黒衆氏ら経済界の代表4人が「余人をもって代えがたい」と続投を要請。即座に回答するのは保留したものの、会頭経験者らによる「相談役会」からも続投を求められ、大須賀会頭はこれを受け入れた。

「名誉職としてではなく、地域に根差して商議所の実務に関与する会頭だ」。スズキの鈴木会長による大須賀会頭の評だ。ハマキョウレックスを創業し、物流業界の中で高収益企業に育てた名経営者としての手腕はもちろん、会頭としても高い評価を受けている。

14年、中心市街地の肴町に開いた特産品のアンテナ店「まちの駅 やらまいかショップ」。当初の立地は鍛冶町の目抜き通りが候補地だった。候補地を視察した大須賀会頭は「目抜き通りに出店し何の意味があるか。人通りの少ない所に店を開き、にぎわいを創ることこそ、商議所のあるべき姿だ」と指摘。立地を変えさせた。地域に密着する会頭の姿があった。

採算改善にも取り組んだ。商議所内のコンベンション施設を廃止したが、稼働率の向上策を指示し、15年にコンビニエンスストアの誘致につなげた。企業会計ベースの損益計算書を採り入れ、過去に遡ると、11年度まで9年連続の赤字が明るみにでた浜松商議所は「ぬるま湯」体質だった。前会頭の御室氏が着手した財政健全化を引き継ぎ、黒字を定着させた。

ただ、多くの課題が立ちはだかる。地域の経済を担う自動車などの産業構造の変革はスズキやヤマハが側面から支える。行政区の再編や松菱跡地の問題では商議所が関与できる余地は少ない。大須賀会頭の行動力頼みの面はあるが、一筋縄ではいかない様相だ。

会見では後任が見つかった段階で早期に身を引く考えを改めて示した大須賀会頭。副会頭人事には「続投要請を受けた4人を中心に相談し、(新体制を正式に決める)11月の臨時議員総会までに早急に詰める」と語るにとどめた。山積する課題のなか、残された時間は多くない。

(新沼大)

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