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ソフトバンクG、WeWorkに上場延期要請 FT報道

【ニューヨーク=宮本岳則】英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、電子版)は9日、ソフトバンクグループが投資先の米シェアオフィス大手ウィーカンパニーに対し、9月予定の新規株式公開(IPO)を延期するよう求めていると報じた。投資家がウィーの事業モデルや企業統治に懸念を示し、上場時の想定時価総額が1月時点から半減する見通しとなっていた。上場後の株価低迷を回避する狙いとみられる。

ウィーはシェアオフィス「ウィーワーク」を展開する。ソフトバンクGは傘下の「ビジョンファンド」を通じて累計100億ドル(約1兆円)超を投資している。主要株主が延期を求めたことで、上場は仕切り直しを迫られる可能性が高まった。ソフトバンクGとウィーの広報担当者はFTの報道について、コメントを控えた。

IPOに向けて最大の懸案は公開価格だ。ウィーの主幹事が投資家への聞き取りをもとに条件決定時の想定時価総額を算定したところ、200億ドル程度にとどまる見通しとなった。ソフトバンクGが1月に出資した際に見積もった評価額は470億ドルだった。わずか8カ月で価値が半減したことになる。市場では「ソフトバンクGが出資時に高い価格を払いすぎた」との見方もあった。

上場株の投資家からはウィーの事業モデルの持続可能性を問う声が出ていた。売上高は成長しているものの、黒字化の道筋が見えない。収益の柱である賃料収入が景気動向に左右されやすいことも、ソフトバンクGのつけた「高い評価額」を正当化しにくい一因だった。投資家の懸念が残るなかでIPOを強行すれば、株価が低迷し、ソフトバンクGが含み損を抱える恐れがあった。

ウィー上場の成否はソフトバンクGの投資戦略にも影響を及ぼす。「ビジョンファンド」の投資先で5月に上場したライドシェア大手の米ウーバーテクノロジーズは、株価が上場来安値圏で推移する。同じく出資先で6月に上場したビジネス対話アプリの米スラック・テクノロジーズ株も初値を下回る。上場銘柄の株価低迷が相次ぐと、ソフトバンクGの目利き力や投資先支援に疑問符がつき、2号ファンドの資金集めに響きかねない。

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