通気性高い防護服、廃炉作業快適に シンワや東レ

2019/9/9 18:02
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シンワなどが開発した高い通気性を持つ防護服(9日、愛媛県庁)

シンワなどが開発した高い通気性を持つ防護服(9日、愛媛県庁)

不織布製造のシンワ(愛媛県四国中央市)は9日、高い通気性と放射性物質に対する安全性を両立させた防護服を開発し、愛媛県の中村時広知事に商品化の報告をした。東レが素材提供などで協力し、四国電力の伊方原子力発電所(同県伊方町)の廃炉作業などに活用する。放射線管理区域内での蒸し暑さを軽減することで、作業効率化を見込む。

地元企業や大学などの連携により、伊方原発の廃炉作業を安全かつ効率的に進めるための技術開発を目指す「廃止措置研究に係る検討会」の初の成果として実用化する。

静電気により粉じんを吸着する東レ独自のポリプロピレン製不織布「トレミクロン」を生地に採用し、シンワが縫製した。従来の防護服と同等の防じん性や強度を保ちながら、生地自体の通気性は約300倍に向上した。

シンワによる試験では着用して20分間運動した場合、衣服内の湿度を従来比10%減、温度を同0.8度低く抑えられた。重量は1着あたり250グラム程度で従来より若干増える。製造コストは同程度に抑えられるという。まず9月下旬に2000着、2020年2月にも2000着納入予定だ。

開発した防護服は解体や除染の際に、放射性物質が付着するのを防ぐため通常の作業着に重ねて着用する。四国電によると、伊方原発では定期検査なども含めて、用途に合わせた防護服を年間1万着以上使用する。

四国電の長井啓介社長は「通気性が良いため作業効率が上がり、安全にもつながると期待している」と話す。他の電力会社での活用も視野に入れる。同検討会では製品化に向けて、高圧ジェット水に耐える防護服についても特許手続きを進めている。

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