2019年9月21日(土)

ソフトバンク、端末代を半額に 奇策で規制回避

携帯料金見直し
ソフトバンク
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モバイル・5G
2019/9/9 16:54
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携帯料金の新サービスを発表するソフトバンクの榛葉副社長(9日、東京都港区)

携帯料金の新サービスを発表するソフトバンクの榛葉副社長(9日、東京都港区)

ソフトバンクは9日、新たな端末販売プランを発表した。端末を48回の分割払いとし、2年後に端末を返却し新機種に買い替えた場合、最大24回分の端末代金の支払いを免除する。他の携帯電話事業者の契約者でも利用可能とすることで10月1日開始の端末割引を最大2万円にする新ルールの制限を回避した。ソフトバンクの奇策は他社の戦略にも影響しそうだ。

「趣旨に反しないことを総務省に確認し発表している」。9日、都内で会見した榛葉淳副社長は、13日に開始する新たな端末販売プラン「半額サポートプラス」の説明でこう力を込めた。

総務省が携帯各社に求める10月1日からの新ルールは、通信契約と端末代金をセットで販売する場合、端末割引は最大でも2万円に制限される。ただし最大2万円に制限されるのは自社の通信回線とセット販売したケースのみ。「端末販売だけの値引きは2万円の制限に当たらない」(総務省)。NTTドコモKDDIの利用者でも端末割引を受けられるようにすることで、最大2万円の制限を回避し、端末の大幅割引を可能にした。

端末だけ大幅割引すると、通信の収益で回収する見込みが立たない。そのため総務省は、そこまで踏み込む事業者は出てこないとみていたようだ。しかしソフトバンクはその裏をかいた。なお同プランで販売する端末は当初、ソフトバンクの回線でしか利用できない「SIMロック」がかけられている。購入から101日目以降にロック解除し他社回線で利用可能になるものの、実際はソフトバンクの回線とセットで利用する顧客が多くなると判断したとみられる。

ソフトバンクはこれまでも制度の抜け穴を突く奇策を繰り広げてきた。2006年前後に総務省が通信料金と端末代金の分離を携帯各社に求めた際は、端末の割賦販売という新たな手法を生み出し、端末代高騰を回避した。

総務省は10月1日施行の携帯新ルールにおいて「端末の大幅値引きによって利用者を誘引するモデルを2年をめどに事実上根絶する」という狙いを掲げた。その狙いとは裏腹に、ソフトバンクの奇策によって10月1日以降も端末値引き競争が続く可能性が高くなってきた。

(企業報道部 堀越功)

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