韓国大統領、不正疑惑の側近を法相任命

2019/9/9 11:32
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韓国の次期法相候補の曺国(チョ・グク)前民情首席秘書官(ソウル)=ロイター

韓国の次期法相候補の曺国(チョ・グク)前民情首席秘書官(ソウル)=ロイター

【ソウル=島谷英明】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、娘の進学などに関する不正疑惑が明らかになっていた側近の曺国(チョ・グク)前民情首席秘書官を法相に任命した。大統領府が発表した。一連の疑惑では検察が曺氏の妻を在宅起訴し、さらに捜査を拡大している。こうした中での任命強行は世論の反発を強め、文政権への逆風が強まる可能性がある。

曺氏は文政権を支える革新勢力の中核的な存在の一人で、2022年の次期大統領選の有力候補ともいわれる。今年7月まで大統領府の秘書官を務め、文氏は8月に政権が重要課題に据える検察改革を推進するために次の法相候補に指名していた。

だが曺氏と家族には娘の大学・大学院の入学や奨学金受領、私募ファンドへの投資などに関し相次ぎ不正の疑いが浮上した。疑惑の噴出はとまらず、世論調査では5割強が曺氏の法相就任に反対していた。

6日に国会で開かれた人事聴聞会で曺氏は野党議員が様々な疑惑を追及したのに対し、自身の関与を一貫して否定した。だが、検察は同日深夜に一連の疑惑に絡んで曺氏の妻を韓国東洋大学の表彰状を偽造した私文書偽造の罪で在宅起訴した。ほかの嫌疑でも捜査を進めようとしている。

世論のさらなる反発が予想されるなかでも文氏が曺氏の任命に踏み切ったのは、自身の支持層である革新勢力に限れば圧倒的多数が賛成しているためとみられる。与党の「共に民主党」も曺氏の任命を後押しする考えを大統領府に伝えていた。政権の重要課題である検察改革への強い意欲を示す意図もありそうだ。

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