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追加合意なく、年内妥結へ課題残す RCEP閣僚会合

【バンコク=杉原淳一、村松洋兵】日本、中国、韓国など16カ国は8日、バンコクで東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の閣僚会合を開いた。関税や知的財産など残る交渉分野で新たな合意はできず、目標とする年内妥結に向けて課題を残した。閉幕後に会見した世耕弘成経済産業相は「残された論点を包括的に合意する段階に入っている」と強調した。

2013年に交渉を始めたRCEPは日中韓のほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインドなどを含む。妥結すれば世界人口の約半分、貿易額の約3割を占めるアジアで最大の自由貿易圏となる。

交渉する約20分野のうち、これまで合意したのは金融サービスや税関手続きなど10分野。残るのは関税や電子商取引のルール作りなどで、各国の利害が対立しやすい。

交渉筋によると、今回の会合ではインドが焦点となった。対中貿易赤字への警戒から関税引き下げに慎重な姿勢を崩さない一方、RCEP域内での自由な人材の移動を求めるなどして各国との交渉が難航したという。

8日は午前から始める予定だった全体会合を大幅に遅らせ、複数国が集まって個別に議論を詰める形式に急きょ切り替えたが、新たな合意はできなかった。世耕氏は政治判断や相互の妥協を要する交渉段階になったと指摘する一方、「関税引き下げ交渉がかなり進んだ」ことなどを挙げて、年内妥結は可能との見方を示した。

交渉参加国は9月下旬にベトナムで交渉官レベルの会合を開き、残された分野を議論する。閣僚会合後に発表した共同声明では、「閣僚は交渉官に、交渉を終結させるために必要な権限を与えることを約束した」と明記した。

8月に北京で開いた前回の閣僚会合では、韓国が日本の輸出管理の厳格化を批判し、世耕氏が反論する場面があった。今回も対立が懸念されていたが、全体会合中に韓国側から輸出管理に関する発言は出なかったという。

RCEPは11月にタイで開かれる首脳会議での妥結を目指している。ここ数年、交渉をまとめきれずに妥結を先送りしてきた経緯があるだけに、越年すれば交渉自体が漂流する可能性もある。

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