トランプ氏、タリバン指導部との秘密会談中止

2019/9/8 9:38
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トランプ米大統領はアフガンからの米軍撤収を急いできた=AP

トランプ米大統領はアフガンからの米軍撤収を急いできた=AP

【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は7日、アフガニスタンのガニ大統領や同国の反政府武装勢力タリバンの有力指導者とワシントン郊外で8日にそれぞれ秘密会談をする予定だったが中止したとツイッターで明らかにした。タリバンがアフガンで米軍やアフガン政府軍を相次いで襲撃しており、和平協議を進める環境が整っていないと判断した。

トランプ氏によると、ガニ氏やタリバンの指導者が7日夜に米国に到着し、8日にワシントン郊外の大統領山荘「キャンプデービッド」で秘密に会談する予定だったという。トランプ氏は今回の会談に加えて、タリバンとの和平協議そのものも中止すると説明した。

トランプ氏はタリバンによる相次ぐ襲撃事件に関連し「(和平協議での)交渉力をおそらく高める目的でこんなに多くの人を殺害するのは一体どんなやつなんだ」と非難。「重要な和平協議の最中に停戦に応じられず、ましてや12人の命を奪うのであればタリバンは意義のある合意をする力を持ち合わせていないのだろう」と指摘した。「あと何十年戦いたいのだろう?」と皮肉った。

米国とタリバンは2001年に始まったアフガン戦争の終結に向けた和平協議に取り組み、米国務省のハリルザド・アフガン和平担当特別代表は9月上旬に「大筋合意した」と説明した。その後に合意案をアフガン政府に説明し、6日には再びタリバン代表団とカタールの首都ドーハで詰めの協議を進めていた。

トランプ氏は16年の大統領選で米軍の海外駐留の縮小・撤収を掲げており、アフガン和平協議も推進してきた。今回は交渉を一度打ち切る意向を示したが、トランプ氏は20年の大統領選にかけて公約の実現を重視している。協議の中止で外国部隊の撤収を強く求めるタリバンをけん制し、和平協議での交渉力を強めようとした可能性もある。

一方、与党・共和党からはタリバンを米国に招いたことに批判が出た。リズ・チェイニー下院議員はキャンプデービッドについて、01年9月の同時テロ後にタリバンへの対応策を検討した場だと指摘。「タリバンのメンバーが足を踏み入れる場ではない」と強調した。

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