2019年9月19日(木)

AI使い胃がん内視鏡診断 川崎市で産学病院連携

ヘルスケア
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2019/9/9 11:00
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人工知能(AI)を活用することで胃がんの内視鏡診断の正確性を高めようとするプロジェクトが川崎市で始まった。川崎市産業振興財団がコーディネーター役となり、医療分野でのAI開発を手掛けるAIメディカルサービス(東京・豊島)と川崎市内の大学病院などが協力して技術開発を進める。2022年度の実用化が目標だ。

AIが内視鏡画像から胃がんの場所を示す

共同開発に参加するのはAIメディカルと聖マリアンナ医科大学病院(川崎市)、日本医科大学武蔵小杉病院(同)、がん研有明病院(東京・江東)。このほか川崎市内の5つの病院が内視鏡画像データの提供で協力する。今後、協力する医療機関は増える見通しだ。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が19年度の助成プロジェクトに採択し、年1億円の開発資金を3年間提供する。

胃がん検診の内視鏡診断では、まず医師が内視鏡を操作しながら画像を直接見る「一次読影」の後、1人当たり数十枚の静止画像から胃がんの有無を判断する「二次読影」を経て診断結果を確定する。これまでAIメディカルは一次読影でのAI支援システムを開発してきたが、今回のプロジェクトは二次読影でのAI活用をめざす。

二次読影では1人の医師が1日に数千枚の画像を見て診断するため負担が大きく、見落としのリスクも増える。X線撮影よりもがんを見つけやすい内視鏡検査を希望する人が年々増加し、二次読影が必要な画像の数もますます増えている。

今回の開発では、各医療機関から大量の内視鏡画像を収集したうえで、実際のがんが写っている画像に対してがんの種類や場所を正確に示した「教師データ」を医師が作成しAIに学習させる。その結果、新たな画像の中からAIががんを見つけ、読影中の医師に注意喚起できるようになる。

地方自治体が実施する胃がん検診はX線撮影だけで内視鏡検査を実施しない例も多いが、川崎市では内視鏡検査の利用率が比較的高い。豊富な画像データが存在することも、川崎でのプロジェクト実施の背景にある。(川崎支局長 宮田佳幸)

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