中国人民銀、預金準備率下げ 16日から0.5ポイント

2019/9/6 18:38 (2019/9/6 20:39更新)
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【北京=原田逸策】中国人民銀行(中央銀行)は6日、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す預金準備率を0.5ポイント下げると発表した。16日から実施する。大手銀行の標準的な準備率は13%になる。これとは別に、地方銀行だけを対象に準備率を10~11月に計1ポイント下げる。米国との貿易戦争の長期化に備え、景気の下支えを強める。

人民銀は景気下支えに動く(中国人民銀行本店、北京)=ロイター

人民銀は景気下支えに動く(中国人民銀行本店、北京)=ロイター

人民銀は6日の声明で「穏健な金融政策を続ける。バラマキはしない。景気下支えの強度を高める」などと説明した。まず16日からすべての銀行を対象に準備率を引き下げる。条件を付けずに大手行から中小銀まで下げるのは1月以来、約8カ月ぶりとなる。

さらに10月15日と11月15日には省をまたがずに営業する都市商業銀行(日本の地銀に相当)に限って、準備率を追加で0.5ポイントずつ引き下げる。地銀の主要取引先である中小企業の資金繰りを支援する狙いがある。

準備率の引き下げで銀行は人民銀に預けるお金が減り、資金を貸し出しなどに回しやすくなる。今回の措置で計9千億元(約13兆円)のお金が市中に出回る。銀行の資金調達負担は年150億元軽くなる。経営難に陥った地銀の実質国有化などを受けて中小銀行の調達金利が上がっており、金融機関の経営を支える思惑もありそうだ。

今後、人民銀は利下げにも動く公算が大きい。中国の政策金利は貸し出しと預金の基準金利だったが、人民銀は8月に優良企業向けの最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を新たに公表。今後はLPRを事実上の政策金利とする方針を決めた。

8月分の1年物のLPRは4.25%で貸し出し基準金利(4.35%)を0.1ポイント下回った。20日公表の9月分のLPRも低下するとの観測が多く、下げ幅が注目される。

中国経済は米国との貿易戦争の影響や債務削減の後遺症で下押し圧力が高まる。国務院(政府)も4日の会議で景気刺激を強める方針を決めていた。トランプ米政権は1日に制裁関税「第4弾」を発動したほか、10月1日には第1~3弾の追加関税をいまの25%から30%に上げる方針で、中国企業の輸出や投資が減少する恐れがある。

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