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リクナビに行政指導 辞退率販売、職安法に違反

(更新)
リクナビは就活生の「辞退率予測」を企業に有償で提供していた

就職情報サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア(東京・千代田)が「内定辞退率」の予測を顧客企業に販売していた問題で、厚生労働省は6日、同社に対し職業安定法に基づく行政指導を行った。就活生本人の同意の有無に関係なく、個人情報をもとに算出した内定辞退率を販売する事業自体が同法に違反すると判断した。

根本匠厚労相は6日午前の記者会見で「人材サービス業界全体が原点に立ち返り事業に取り組んでいただきたい」と話した。同省は求人情報を扱う業界団体に個人情報の適正管理を要請した。

指導対象は昨年春に開始の「リクナビDMPフォロー」と呼ばれるサービス。顧客企業が就活生の個人情報をリクルートキャリアに送信すると、リクナビの閲覧履歴などを使って人工知能(AI)が計算した辞退率が取得できる仕組みだった。

厚労省は「主な就活サイトはリクナビなど2~3種類に限られ、辞退率の利用に同意しなければ就活が実質的にできなかった」と判断した。就活生から同意を得ていたかどうかに関係なく、職安法が禁じる特別な理由のない個人情報の外部提供に当たると認定した。

厚労省が個人情報に関する行政指導に踏み切るのは異例だ。リクナビは職安法が定める「募集情報等提供事業」だが、同省は事業形態から実質的な人材紹介事業と判断した。

年間約80万人に上るリクナビ利用者のうち、同社は今年3月以降に辞退率の計算対象となった約8千人について、本人の同意を得ていなかった。政府の個人情報保護委員会は8月26日、是正を求める初の勧告を出した。厚労省の東京労働局も問題発覚後の8月上旬から調べていた。

厚労省は辞退率などの購入契約を結んだ企業38社についても、就活生本人の同意なくデータを取得した行為などが職業安定法に抵触していないか調査している。

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