西部ガス、中小型船輸送に商機 ノバテクと合弁会社検討

2019/9/5 19:21
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西部ガスの液化天然ガス(LNG)アジア向け販売計画が実現に向け前進した。5日、ロシアのLNG大手ノバテクと合弁会社設立に向けた協議を始めると発表した。ひびきLNG基地(北九州市)を北極海とアジアを結ぶ輸送ハブにし、国内のガス需要が伸び悩むなかで海外に活路を求める狙いがある。

ロシアのノバテク社と合弁会社設立に向けた協議開始について説明する山本敏雄常務執行役員(5日、福岡市)

ロシアのノバテク社と合弁会社設立に向けた協議開始について説明する山本敏雄常務執行役員(5日、福岡市)

「ノバテクが供給するLNGは価格面で競争力がある。今後人口が伸びていく中国や東南アジアをターゲットにしていく」。国際エネルギー事業部長の山本敏雄常務執行役員は設立を検討する新会社の役割についてこう話した。

両社が商機を見いだしているのは、ひびきLNG基地を活用したLNGの中小型船への積み替えだ。アジアに近い立地を生かし、各国の比較的規模が小さいガス供給事業者など向けに需要があるとにらむ。例えば中国では揚子江中流域まで船で輸送できるため、現在は陸送で調達している事業者からの引き合いが見込めるという。

基本合意書を締結し握手する西部ガスの道永社長(左)とノバテクのミヘルソン社長(5日、ウラジオストク)

基本合意書を締結し握手する西部ガスの道永社長(左)とノバテクのミヘルソン社長(5日、ウラジオストク)

出資比率については50%程度を目指したいが、今後ノバテクと詰めるとした。新会社をどの国に置くかも現段階では決まっていない。ひびきLNG基地のタンク増設についても今後協議していくという。

西部ガスは2018年12月にひびきLNG基地を活用した連携ビジネスについてノバテクと覚書(MOU)を交わしていた。今回の新会社設立への協議開始にあたっては道永幸典社長とノバテクのミヘルソン社長がロシア・ウラジオストクで開催中の東方経済フォーラムで基本合意書を締結した。

ひびきLNG基地は西部ガスの新たな燃料供給拠点として、14年11月に稼働を開始した。32万6千平方メートルの広大な敷地に最大18万キロリットルのLNGを貯蔵できるタンクを2基そなえており、パイプラインを通じて北部九州の家庭や工場にガスを供給している。

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