健康おやつ、九州品質 産官学で開発加速

2019/9/5 20:00
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食べることで生活習慣病のリスクなどを減らす「健康おやつ」の開発が九州で加速する。九州7県の産官学でつくる協議会はこれまで7品を開発・販売してきたが、多様な企業の参入とブランド向上を促すため、9月に新たな基準を制定する。健康志向が高まるなか、2020年3月までに新たな認定品を10品送り出す計画だ。

九州健康おやつプロジェクトでは、これまで7商品を開発した

九州健康おやつプロジェクトでは、これまで7商品を開発した

しょうゆや焼酎などの発酵産業が発達した九州では、バイオ関連の企業や研究機関も集積している。こうした背景から07年、機能性食品や健康食品に特化した全国初の支援計画がスタートし、推進機関としての「九州地域バイオクラスター推進協議会」が発足した。

16年度に同協議会が立ち上げた「九州健康おやつプロジェクト」は、おやつが血糖値の上昇を緩やかにすることに着目。さらに摂取すべき栄養素などを加え、九州の食材を使うことで健康増進に寄与するおやつをつくるという試みだ。

これまでの3年間で計7品の同会認定商品が開発・販売されている。大分県産のしいたけを使ったかりんとうや熊本県産のきくらげを使ったクッキー、大麦のグラノーラなどで、研究資源が乏しい地場メーカーも大学などと連携して商品化に乗り出している。

15年に始まった機能性表示食品制度は、健康志向の高まりで年々市場が拡大。調査会社の富士経済(東京・中央)によると、18年の市場見込みは前年比23.7%増の2420億円。19年予測は2500億円を超えるとしている。

協議会は、商品化の速度を上げつつ「健康おやつ」のブランド向上を図るため、9月から新基準を施行。「1袋のナトリウムが0.5グラム以下」といった独自基準に加え、栄養成分を強調して広告するための国の基準も含めた3項目をクリアすれば認定を得られる仕組みとした。

来年3月までに新たな認定商品を10品開発し、その後の展示会に出展する予定。機能性表示食品は開発費や原価がかさむ割に個社で拡販することが難しかったため、新基準で一定の品質を担保した商品を協議会がまとめて情報発信し、催事出店などにつなげる。

プロジェクトには非会員企業も参加。多彩な開発を行い、子供や働く女性など各年代に応じて必要な栄養素を備えた商品のラインアップを目指す。

九州経済産業局も今年度、九州企業の機能性表示食品の販売状況や販売意向を調査。実態を把握し、支援に乗り出す方針だ。(鳥越ゆかり)

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