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エスティ、オフィスビルの賃料をAIで推定

不動産テックのスタートアップ企業、estie(エスティ、東京・文京、平井瑛社長)は人工知能(AI)を活用してオフィスビルの新規成約賃料を推定するサービスを始めた。独自に収集した都心オフィスビルの取引データを機械学習技術で分析し、3%以内の精度で賃料をはじき出す。不動産投資家向けに家賃設定などの意思決定をサポートする。

新規成約賃料の推定値を可視化したイメージ

月額課金のクラウドサービス「estie pro(エスティプロ)」の提供を始めた。1枚の地図上に物件情報を配置しており、分析する物件の比較対象を一目で判断して情報を取り出すことができる。

不動産投資家は周辺物件の賃料情報を収集し、投資候補となる物件の収益性や競争力を分析したうえで適切な賃料を設定することが多い。都心部の主要オフィスを網羅した賃料データベースは少なく、手作業やウェブスクレイピングなどで集めることが一般的という。

エスティーは都心5区オフィスの約6割、他都市を含めて8000件以上の物件情報を集めたデータベースを構築している。2種類の公開情報と49種類の特徴を独自のAIアルゴリズムに分析させ、物件ごとの新規成約賃料を2.79%の誤差率で推計できるという。

2019年7月から試験的に提供しており「世界最大級の投資ファンドで導入が決まったほか、不動産デベロッパーや金融機関でも検討が進んでいる」という。本格提供に移り、30社への導入を目指す。企業の業務フローに応じてデータ運用プロセスの最適化も手がける。

エスティは三菱地所出身の平井社長が18年12月に設立した。平井氏は三菱地所で海外不動産への投資や新規事業開発を担当し「賃料情報などオフィスを選ぶ判断軸がない」(平井氏)ことに課題を感じて起業した。ベンチャーキャピタルの東京大学エッジキャピタル(東京・文京)から1億5000万円を調達している。

(鈴木健二朗)

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