NYダウ反発237ドル高 香港や欧州の地政学リスク後退

2019/9/5 6:30
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【ニューヨーク=宮本岳則】4日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が反発し、前日に比べて237ドル45ドル(0.9%)高い2万6355ドル47セントで取引を終えた。中国・香港政府が混乱収束に向けて動き出し、英国が欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」に突き進む可能性も低下した。投資家の間では地政学リスクへの過度な警戒が和らぎ、世界的に株式の買い戻しにつながった。

4日の米株式市場は朝方から買い優勢で始まった。米ジョーンズトレーディングのデイブ・ルッツ氏は市場の強気ムードについて「中国非製造業の景況感指数が予想外に良かったことに加え、香港情勢の改善期待が大きい」と指摘する。香港政府のトップは4日、「逃亡犯条例」改正案を撤回すると表明し、混乱収束に動く姿勢をみせた。市場参加者は米中の新たな火種として問題の長期化を懸念していた。

地政学リスクの後退は欧州でも見られた。イタリアでは「五つ星運動」と民主党の連立政権が誕生し、暫定首相を務めていたコンテ氏が4日、大統領から正式に任命された。政局がひとまず安定に向かうとの安心感が広がり、フランスやイタリアの主要株価指数の上げ幅は1%を超えた。欧州株高が米国の投資家を強気にさせた面もある。この日は安全資産とされる米国債が売られ、長期金利の指標となる10年国債利回りは上昇した。

米株市場の取引時間中には、英議会がEU離脱延期法案を可決したことが伝わり、ダウ平均は上げ幅を広げる場面があった。投資家は経済が混乱しかねない「合意なき離脱」を警戒しており、今回の法案可決で、そのリスクがいったん後退したとみたようだ。英国の通貨ポンドは3日に対ドルで16年10月以来、約3年ぶりの安値水準をつけていたが、4日は買い戻しが優勢だった。

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