バハマ、観光産業に打撃 ハリケーン被害

2019/9/5 5:04 (2019/9/5 7:47更新)
保存
共有
印刷
その他

【メキシコシティ=丸山修一】ハリケーン「ドリアン」が直撃した米フロリダ沖の島国バハマで観光産業が大きな打撃を受けている。空港をはじめとした交通インフラに加えて、ホテルなどにも被害が広がっているもようだ。復旧には相当な時間や費用がかかるとみられ、人的な犠牲に加え経済面でも大きな爪痕を残すことになりそうだ。

バハマは米フロリダ半島東90キロメートル~南東800キロメートルに連なる約700の島、約2千の岩礁で構成され、観光産業が国内総生産(GDP)の半分以上を占める。地理的な優位性を生かして、航空機やクルーズ船を使って米国からの観光客が多く訪れる有数のリゾート地だ。

現地時間4日時点で米ワシントン・ポスト紙によるとバハマでの死者は少なくとも20人に達した。ドリアンは同国の北部地域を通過したため、北部グランドバハマ島とアバコ諸島で合わせて45%の住宅が倒壊などの被害を受けた。バハマ政府によると北部の2つの空港やクルーズ船が利用する港湾が閉鎖された状態だ。

米CNNによると、北部地域にはバハマ全体のホテルの客室数の約15%にあたる2250室があるが、各ホテルの被害状況は明らかになっていない。建物などへの直接的な被害に加えて、空港や港湾、道路などの交通インフラの復旧が遅れれば相当期間、休業に追い込まれる可能性もある。

北部に比べて首都ナッソーのある中部ニュープロビデンス島などの被害は限定的だったようだ。バハマ政府によると空港や港湾は稼働しており、ホテルも営業しているという。ナッソーは大型リゾート施設がありホテルの客室数も多い。

金融大手のUBSは8月30日付のリポートで、ドリアンによる保険業界の予想損失額を米での被害を含めて最大250億ドル(2兆6500億円)と見積もる。カリブ海周辺地域はハリケーンシーズンに入っており、今後も勢力の強いハリケーンが発生する可能性が大きい。観光で経済が成り立っている国が多く、インフラなどへの被害で経済に深刻な打撃を受けることも予想される。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]