花王、「人工皮膚」と保湿剤で効果大きく 技術を公開

2019/9/4 17:51
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花王は4日、極細繊維を肌の表面に付ける「人工皮膚」の技術と保湿が期待できる製剤をあわせて使うと保湿の効果が増すことが確認できたと発表した。人工皮膚の技術は2019年内に事業化を目指すという。化粧品などの美容分野で事業を想定し、医療分野でも活用を狙う。研究機関や他の企業との協業も検討する。

人工皮膚活用で保湿効果を確認した

花王が開発したのは「ファインファイバー」と名付けた人工皮膚。ポリマー溶液を帯電させて糸を作り、この直径1千分の1ミリメートル単位の極細繊維を肌表面に吹き付けて使う。これまでの人工皮膚よりも通気性が高く、化粧品などの液体が膜全体に均一に広がりやすいという。

花王は乾燥肌の30~40代の女性45人を対象に実験をした。被験者を2つのグループに分け、保湿剤だけを塗る場合と、保湿剤を塗った後に人工皮膚を付けた場合で比べた。結果として人工皮膚を併用した女性の方が、保湿に作用するタンパク質が増えていた。肌の明るさなども人工皮膚を保湿剤とあわせて使った方が改善の効果が大きかったという。

花王は18年11月に人工皮膚を含めた主要な技術5つを公開した。これまで基礎技術を磨いてきた花王だが、異業種との共同開発を含む「オープンイノベーション」も模索している。技術を公開したのは、外部の知見を活用し、開発のスピードを上げる狙いがあるからだ。人工皮膚では医療分野での技術活用も模索している。

(矢崎日子)

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