NECがラグビーW杯をデジタル支援、ID管理や顔認証など

2019/9/4 13:30
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NECは3日、9月20日に開幕するラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会に向けた取り組みについて記者説明会を開いた。同社は同大会の成功や大会開催地域の振興、プロスポーツとしてのラグビーの活性化に向けて、生体認証や業務用無線、ボランティア管理などの技術を提供する。

顔認証システムによる入場管理のデモ

顔認証システムによる入場管理のデモ

同大会に採用されたNECの製品やサービスは6つある。観客のID管理基盤、多言語翻訳サービス、ボランティア管理サービス、ボランティア向けの本人確認支援システム、業務用無線システム、メディア関係者向けの顔認証による入場管理システム――だ。

NECは観客のID管理基盤の提供を通じ、ラグビーファンの拡大を支援する考えだ。チケットの購入時に登録した個人情報を基に居住地や年代などを匿名化し、個人を特定しない形でラグビーファンのデータを収集・分析する。

多言語翻訳システムについては、スタッフ向けの専用端末と、インバウンド(訪日外国人)の観客向けのスマートフォンやモバイル端末を展開する。音声で入力した文章を翻訳し、音声でアウトプットする。端末には翻訳する文章と翻訳した文章の両方をテキストで表示し、話した言葉が正しく認識されたかを確認できる。11カ国語に対応するという。具体的には日本語と英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、タイ語、ベトナム語、ミャンマー語、インドネシア語、フランス語、スペイン語である。

ボランティア管理サービスはボランティアに参加したい参加者と、募集したい管理者の両方を支援する。ボランティアの募集やマッチング、当日の受付、マイページの機能を備える。募集段階でスキルや経験を登録し、それを基にボランティアを適材適所に配置する。ラグビーW杯日本大会では大会公式ボランティアプログラム「NO-SIDE」に採用されている。

ボランティア本人確認支援システムは登録ボランティアに対して現地でアクレディテーションカード(資格認定証)を発行する際に使うものだ。同システムは本人確認書類を光学式文字読み取り装置(OCR)で読み込み、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)を使ってボランティア情報の管理システムと照合する。実証実験では確認作業の時間を1人当たり約35%削減できたという。

業務用無線システムについて、NECは大会期間中に東京スタジアムで試験的に提供する。同システムは従来型の業務用無線システムと携帯電話の標準化団体「3GPP」に準拠したLTE方式のネットワークシステムを融合させている。従来の業務用無線とスマホの機能を1台で実現するという。位置情報の活用や画像データの伝送などもできる。

顔認証による入場管理システムは、IDカードに登録された顔画像とカメラが読み込んだ画像で顔認証する機能を備える。スムーズな入場支援に役立てる。ワールドカップでは東京と横浜の2会場でメディア関係者の入場管理に使う。

(日経 xTECH)

[日経 xTECH 2019年9月3日掲載]

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