消防隊員「凄惨だった」 目黒女児虐待死、公判で証言

2019/9/3 19:40
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東京都目黒区の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)が両親から虐待を受けて死亡したとされる事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の優里被告(27)の初公判は3日午後も東京地裁で続いた。結愛ちゃんが亡くなった日、父親の雄大被告(34)=同罪などで起訴=の通報で自宅に駆け付けた消防隊員が「あばら骨が浮くくらいやせていた。凄惨な事案だった」と証言した。

証言によると、自宅に着くと、優里被告が結愛ちゃんの心臓マッサージをしていた。結愛ちゃんの背中には複数の傷があり、顔は土色に変色していた。雄大被告は「数日前から体調が悪く、食欲がない」と説明したが、消防隊員は「数日食べていないだけで、あのようなやせ方にはならないだろうと思った」と振り返った。

検察側の冒頭陳述によると、雄大被告は結愛ちゃんに、朝4時に起きて息が苦しくなるまで運動するといった達成困難な課題を与え、できないと水シャワーを浴びせるなどの暴行を加え、汁もの1~2杯の食事しか与えない日もあったという。

この日の優里被告は泣き続け「(夫からの)報復が怖くて通報できなかった」と絞り出すような声で語った。上下黒の服を着て弱々しい足取りで入廷。茶色がかっていた髪は黒くなり、肩の辺りで切りそろえられていた。

冒頭に裁判長が名前を聞くと、はなをすすって泣きだし息遣いも荒くなった。ふらつく被告に弁護人が近寄って落ち着かせ、ようやくかすれた声で名前を答えた。起訴内容の認否に移っても涙は止まらず、検察官が冒頭陳述を読み上げる間はおえつが響き渡った。

結愛ちゃんは優里被告と雄大被告、1歳だった弟と東京都目黒区で暮らしていた。都の児童相談所が自宅を訪問したが、優里被告は「関わってほしくない」と結愛ちゃんとの面会を拒否。小学校の入学説明会も自分一人だけで出席したという。

〔共同〕

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