英議会再開、離脱巡り緊迫 首相は10月総選挙を検討
再開冒頭からヤマ場に

2019/9/3 17:55 (2019/9/4 2:03更新)
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【ロンドン=中島裕介】英国の欧州連合(EU)離脱を巡る情勢が一段と緊迫してきた。3日に再開した英議会では、「合意なき離脱」に反対する労働党など野党が来年1月末までの離脱延期を要請する法案を提出する。一方、10月末の離脱にこだわるジョンソン氏は同法案の審議入りに過半数が賛成した時点で解散総選挙を提案する方針だ。離脱時期や総選挙をにらみ、英議会は再開と同時にヤマ場を迎えた。

解散総選挙を検討するジョンソン英首相=AP

解散総選挙を検討するジョンソン英首相=AP

解散総選挙になった場合には、10月14日が投票日になる見通しだ。

ジョンソン氏は7月下旬の首相就任以来、EUとの合意がなくても10月末に離脱すると主張し続けている。ただメイ前政権から課題だったアイルランド国境問題の解決策についてEUとの協議が難航。ジョンソン氏はEU側に解決策を示すと伝えたが、目立った進展はない。野党や与党内のEU残留派などは、このままでは合意なき離脱になると反発を強めてきた。

野党がまとめた法案は10月19日までに新たな離脱案が英議会の承認を得られない場合に、「政府が2020年1月31日までの離脱延期をEUに要請する」のが柱だ。3日に再開した議会では野党側が、離脱延期の法案を審議入りさせるための動議を提出した。

3日、保守党の議員1人がジョンソン氏の離脱方針に反発して野党の自由民主党に移った。このため保守党と閣外協力の政党を合わせた議席数は下院で過半数を割った。与党内にはEU残留派や「合意なし」に反対する勢力もおり、延期法案の採決では政府・与党側が不利な状況にある。

ジョンソン氏が3日の議事進行の採決で敗れた時点で「10月末の離脱が阻まれた」として、議会に解散を呼びかける可能性もある。ジョンソン氏は2日の声明で「離脱延期の動きを進めれば英国の立場は弱まり、EUとの交渉は絶対に不可能になる」と反対派の動きを強くけん制した。

英国では解散には下院の3分の2以上の賛成か、内閣不信任案の可決が必要になる。労働党ではコービン党首が早期の解散総選挙を求める一方、「離脱延期法案の成立後に選挙すべきだ」とジョンソン氏の解散の求めに反対する向きもある。下院の3分の2以上の賛成が得られるかは不透明だ。

4月にもメイ首相(当時)にEUへの離脱延期の申請を義務付ける法案が提出された。この時は法案が僅差で可決され、現状の10月末までの延期につながった。

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