190万人が無国籍の恐れ 印、イスラム教徒ら除外

2019/9/3 17:52
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【ニューデリー=馬場燃】インド北東部のアッサム州で住民約190万人が無国籍になる可能性が高まっている。インド政府はこのほど不法移民を取り締まる狙いから国民登録の名簿を作成し、住民約3300万人のうちイスラム教徒を中心に名前が除外されたためだ。ヒンズー至上主義を掲げるモディ政権はカシミール地方に続き、イスラム教徒に対して強硬な姿勢を示している。

国民登録名簿の草案を確認に訪れた市民ら(8月31日、北東部アッサム州)=AP

アッサム州には隣国バングラデシュから、紅茶の農園などで働く労働者が移住してきた経緯がある。バングラデシュはイスラム教徒が約9割を占める。1971年の独立をきっかけに内戦が起きると、アッサム州への移住が一段と加速した。インド政府は不法移民を取り締まるため、国民名簿の作成を30年あまり模索してきた。

モディ政権は名簿の作成に力を入れ、2018年に公表した暫定版では約400万人の名前が除外された。今回の約190万人は年内の異議申し立てが可能だが、認められなければ外国人として市民権を奪われて拘束される懸念もある。イスラム教徒を中心に対象者は反発し、国連も非難する。

モディ政権は8月上旬にもイスラム教徒が多い北部ジャム・カシミール州の自治権を剥奪したばかりだ。一連の措置はインド国内でのイスラム教徒の影響力を排除する動きとの見方が出ている。今回の対象者は1971年よりも前に家族らがインドで生活していたことを示す必要があり、認定には数年かかるとの向きがある。

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