アシアナ航空買収、3陣営が名乗り
11月に優先交渉者を選定

アジアBiz
2019/9/3 17:31
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【ソウル=鈴木壮太郎】韓国の中堅財閥、錦湖(クムホ)アシアナグループが実施するアシアナ航空売却の予備入札に、格安航空会社(LCC)の済州航空を傘下に持つ愛敬(エギョン)グループなど3陣営が名乗りを上げた。今月10日をめどに本入札に参加する企業を決め、11月に優先交渉者を選定する。

アシアナ航空買収の優先交渉者は11月に決まる

グループ中核の錦湖産業が3日、アシアナ売却の予備入札の応募を打ち切った。愛敬のほか、証券大手の未来アセット大宇、アクティビストファンドのKCGI(コリア・コーポレート・ガバナンス・インプルーブメント)の3陣営が応札した。

アシアナは傘下にエアプサンとエアソウルのLCC2社を持つ。主力行の韓国産業銀行は3社セットでの売却が望ましいとの立場だ。愛敬はアシアナ買収で傘下の済州航空との相乗効果を狙う。

未来アセット大宇は建設大手、現代産業開発と共同事業体を組んで応札した。現代産業は免税店事業に参入しており、航空事業への参入で相乗効果を狙うとみられる。

KCGIも共同事業体で応札したが、参加企業名は明らかにしていない。KCGIは不祥事が続いた大韓航空を中核とする韓進(ハンジン)グループの持ち株会社の株を買い増し、経営を揺さぶった韓国の新興アクティビストファンドだ。投資の狙いは明らかにしていない。

アシアナは3月に不適切会計が発覚して信用不安が広がり、経営危機に陥った。産業銀行は金融支援と引き換えに、錦湖産業が保有するアシアナ株31%を売却させ、創業者一族に航空事業の切り離しをのませた。

アシアナは経営不振にあえぐ。2019年4~6月期は売上高が1兆7454億ウォン(約1524億円)と前年同期の横ばいで、最終損益は2024億ウォンの赤字だった。航空需要の鈍化や貨物輸送の不振、ウォン安などが響いた。日韓関係の悪化を受け、8月23日から釜山―沖縄の定期便を運休した。

錦湖アシアナは総資産で韓国財閥中25位と中堅だが、韓国南西部の全羅道を代表する財閥だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下では大型買収を繰り返し、一時は7位まで浮上した。アシアナを売却すれば資産規模は5兆ウォンを下回り、全羅道を代表する財閥の地位を失う。

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