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変わった自分、演技で フィギュア・本田真凜(下)

2019/9/7 5:30
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本田真凜(18)の練習は自由奔放だ。開始当初はきっちり滑っているものの、だんだん自己流アレンジの入ったジャンプやステップをあちこちにちりばめる。

こんな遊び心が芸術性を育み、本田の滑りに多くの人が魅了される。ただ、これでは演技が安定しない。優勝した2016年世界ジュニアのように気分良く滑った時は良いものの、日本代表選考がかかる全日本選手権になると「いい演技ができない。精神面でコントロールができていない」。

ルーティンで調子を把握し、安定した演技を目指す

ルーティンで調子を把握し、安定した演技を目指す

やや遅ればせながら、多くの選手がするように、日々のルーティン作りに取り組んだ。反復することで自分の状態が把握しやすくなり、本番で慌てず、練習通りの演技を出せるようになる。これも18年春、米ロサンゼルス郊外、ラファエル・アルトゥニアンコーチの下に拠点を移した成果だ。

毎朝8時、周辺には何もないリンクに19年の男子世界王者ネーサン・チェン(米国)らトップスケーターがそろう。4時間ほど滑った後は陸上トレーニング。毎日クタクタで、週1度の休日は目覚まし時計をかけずに寝るだけ。「最長で午後4時まで寝ていた。(ジャージーばかりで)私服を着ることがなくなった」

合宿のような環境だからか、「皆さん優しくて、チーム愛が強い。ネーサンはよくジャンプを教えてくれる」。刺激を受け、自分もいろいろなことができるようになりたくなった。そのために小さな目標をたて、クリアすることを覚えた。一方、昨年立てた大きな目標は達成できていない。「コーチに本気で怒ってもらえる選手になること」だ。

五輪に「出られなくてよかったのかも」

トップ選手はものすごい勢いで怒られている。自分は厳しくされてもそこまでではない。真摯に向き合ってくれてはいるのだが。コーチが口酸っぱく言うのは「波をなくしなさい。才能があるのに」。苦手な反復練習もするしかない。

本田は以前の自分を恥ずかしそうに振り返る。「ただ目立っていたかった。芸能人ならそれで正しいかもしれないけれど、競技者としてずれていたかな」。18年平昌五輪に出ていたら、「出ただけで満足してスケートをやめたと思う」。今、感じているスケートを通じて人間として成長する自分もなかったろう。「出られなくてよかったのかも」

足踏みしている間にライバルが伸び、今季グランプリ・シリーズは1大会しか出られない。「出られるだけありがたい。周りは関係ない。頂けた場所でしっかり演技したい」。地味でいい。一歩ずつ、変わった自分を見せていきたい。=敬称略

(原真子)

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