アルゼンチン、通貨3.5%高 資本規制受け

2019/9/3 9:39
保存
共有
印刷
その他

【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチンの外国為替市場で2日、通貨ペソは先週末比3.5%高の1ドル=57.5ペソで取引を終えた。同国政府は1日、通貨下落を防ぐために外貨の購入を制限する資本規制を導入しており、ペソをドルに替える動きがひとまず収まった形だ。主要株価指数メルバルは6%を超える上昇となった。

2日朝、開店前の銀行に並ぶ市民(ブエノスアイレス)=ロイター

ペソは直近1カ月で3割弱下落していた。同国政府が1日に発表した資本規制は、個人のドル購入や海外送金を月1万ドル(約106万円)に制限するほか、企業が輸出で得た外貨を5営業日以内にペソに替えることを義務付けた。自国通貨を信用しない国民が多いアルゼンチンでは個人や企業が外貨をためる傾向があるが、これを防ぐ狙いだ。

発表から一夜明けた2日朝、ブエノスアイレスの銀行には開店前から行列ができたものの、外国為替取引市場でペソが上昇していることが判明するにつれ並ぶ人は減り、大きな混乱は見られなかったという。

ラクンサ財務相は2日、記者会見で資本規制について「危機を回避するための緊急手段だ」と説明した。「(ペソの)価格レンジは安定するだろう」との見通しを示した。中央銀行のサンドレリス総裁も同日、「安定した為替と貯金している市民を守るためだ」と述べ、理解を求めた。

資本規制により通貨の下落を食い止めたが、今後の先行きは不透明だ。2日は米国市場が休みで海外勢の取引が少なかったことも少なからず影響したとみられる。地元経済紙アンビト・フィナンシエロ(電子版)は2日、ペソは12月までに1ドル=70.5ペソまで下落するとの市場関係者の分析を伝えている。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]