サウジアラムコ会長に政府系ファンド総裁

2019/9/3 7:38
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サウジ東部にあるアラムコの石油施設=ロイター

サウジ東部にあるアラムコの石油施設=ロイター

【ドバイ=岐部秀光】世界の民営化史上で最大の案件となる、国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)を再び準備しているサウジアラビアは、アラムコの会長をファリハ・エネルギー相から、政府系ファンド総裁のヤセル・ルマイヤン氏に代える人事を決めた。IPOに向けて同社の独立性の向上につなげる狙いとみられる。

ファリハ氏が2日、ツイッターで明らかにした。ルマイヤン氏はサウジの経済改革のエンジン役を担うパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)の総裁。投資銀行出身で2015年から現職にある。

ファリハ氏はツイッターで「アラムコの株式公開に向けた重要な一歩となる」と指摘した。同氏は引き続きエネルギー相として石油の生産の責任を負う。アラムコのナセル社長兼最高経営責任者(CEO)は続投するとみられる。

サウジは昨年10月の記者殺害事件などでいったん棚上げとなったアラムコのIPOのプロセスを再始動させる考えだ。20年以降に外国市場での株式公開を実現したい意向で、選択肢から外れたとみられた東京市場での上場も再検討しているもようだ。

サウジはまた産業鉱物資源省を新たに創設し、エネルギー省と分離した。「エネルギー産業鉱物資源相」として、石油政策だけでなく産業育成や経済改革なども担当するスーパー大臣とみられたファリハ氏の影響力は低下する可能性がある。

実力者ムハンマド皇太子は目玉政策であるアラムコのIPOによって、石油に頼らない経済づくりの改革を加速する構えだ。皇太子はアラムコの企業価値を2兆ドル(約212兆円)以上と主張している。

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