福島のロボ実証拠点、デンソーなど入居し本格始動

2019/9/3 5:00 (2019/9/3 16:52更新)
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福島イノベーション・コースト構想推進機構などは3日、福島ロボットテストフィールド研究棟(福島県南相馬市)を利用する企業や大学の入居式を開いた。デンソーや会津大学など9事業者が入り、ドローン(小型無人機)やロボットなどの研究・開発を進める。福島・浜通り地方を新産業の研究・集積拠点とする動きが本格化する。

同フィールドは福島県が整備主体で、総事業費は155億円。東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う、国や県などの福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に基づいて2018年2月に工事が始まった。敷地面積は約50ヘクタール。陸・海・空のフィールドロボットなどの研究拠点として、19年度末に全面的に開所する予定だ。

第1弾として、デンソー、タジマモーターコーポレーション(東京・中野)、テトラ・アビエーション(東京・文京)、プロドローン(名古屋市)、テラ・ラボ(愛知県春日井市)、富士コンピュータ(兵庫県加古川市)、人機一体(滋賀県草津市)の7社と、会津大学(福島県会津若松市)、東北大学未来科学技術共同研究センター(仙台市)が入居する。

3日の入居式で、デンソーの村端秀峰・UAVシステム事業室長は「しっかり研究できる施設。日本のイノベーションの核となる場所にしたい」と話した。

計画では、入居事業者は先端的なロボットの開発を進める。

例えば、デンソーは同フィールドで研究したドローンを用いて橋梁などのインフラ点検技術を開発する。テトラ・アビエーションは1人乗りで航行する有人垂直離着陸型飛行機「空飛ぶクルマ」の開発を目指す。

会津大は産学連携による災害対応ロボットなどの開発や人材育成に取り組む。東北大のセンターは、自動運転やEV(電気自動車)をはじめとした次世代モビィリティーの実証や、新産業の創出に向けた国際拠点づくりにも取り組む予定だ。

福島県が19年4月に行った1次公募(9枠)で今回入居する9事業者を選んだ。8月上旬からは2次公募として4枠の参画を募っている。県は応募状況などから、さらに9枠の入居拡大を決めている。入居事業者は順次決める。

20年8月には、愛知県をメイン会場にしたロボットの国際競技大会「ワールドロボットサミット」で、インフラ・災害対応分野の開催地に選ばれている。同サミットで福島ロボットテストフィールドをアピールし、関連産業の集積につなげたい考えだ。

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