中国ビール大手3社が増収増益 高級シフトが奏功

2019/9/2 19:30
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【大連=渡辺伸】世界最大のビール市場の中国で大手3社の2019年1~6月期の決算が出そろった。華潤ビール、青島ビール、北京燕京ビールがいずれも増収増益となった。中国ではワインやウイスキーなど好みが多様化し、ビールの販売量は近年、減少傾向にあるが、各社は中高級価格の品ぞろえを拡充して収益を伸ばした。

中国では中高級価格のビールの販売が伸びている(遼寧省大連市)

低価格品の「雪花(スノー)」で知られる最大手の華潤は、売上高が前年同期比7.2%増の188億元(約2800億円)、純利益は24.1%増の18億元だった。人民元による決算公表を始めた16年以降(以前は香港ドルで公表)で売上高、純利益とも1~6月期としては過去最高となった。

華潤は4月、世界ビール2位のハイネケン(オランダ)から中国事業を買収し、中高級品のビールの販売量が前年同期比で7%増えた。「今後も、ハイネケンから4つの商品を順次投入する」(幹部)という。

2位の青島も好調で、売上高が同9.2%増の165億元、純利益が同25.2%増の16億元だった。1~6月期として、純利益は過去最高だった。ネット通販で中高級品「経典1903」などの販売を強化したことが奏功した。燕京は売上高が同1.4%増の64億元、純利益が同1.1%増の5億1200万元だった。中国で売られる一般的なビールは、コンビニやネット通販で1缶(500ミリリットル)約4元(約60円)。各社の中高級品は6~9元を主力とする。

英調査会社のユーロモニターによると、中国のビール販売量は18年が約4500万キロリットルで13年比で約1割減った。一方、販売額は18年に13年比で37%増加した。中高級品のビール人気で販売単価が大きく上がっている。

激しい競争で、再編機運も高まる。世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)が7月、アジア事業の香港上場計画を急遽中止した。資金繰りが悪化しているとの見方がある。こうしたなか、華潤の幹部は8月の記者会見で「インベブの事業売却に高い関心があるが、最終決定した事実はない」と述べ、買収に意欲を見せた。

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