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失意越え「踏ん張り大事」 フィギュア・本田真凜(上)

2019/9/7 5:30
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平成から令和へと移り変わる頃、本田真凜(18)はアイスショーで滑りまくっていた。「人前で滑る緊張があるのは試合と同じ。(緊張に)少しでも慣れたいから。気持ち面はだいぶよくなってきたかな」。8月まで断続的に出演し、早々と完成していた今季のフリープログラム「ラ・ラ・ランド」も披露した。

試合の緊張に慣れるため、ショーの出演を重ねる

試合の緊張に慣れるため、ショーの出演を重ねる

試合で滑ることが好きだったのに、2年前から構える気持ちが芽生えた。きっかけは2017~18年平昌五輪シーズン。16年世界ジュニアを制し、17年も平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ(ロシア)に次ぐ2位。「次世代スター」と、期待が高まる中、五輪シーズンを迎えた。

本田は感じていた。「自分の実力がその期待と同じ位置にはいない」。シーズン初戦は優勝したものの、五輪が近づくにつれ、そのギャップに苦しむようになり、グランプリ(GP)シリーズ2大会はともに5位にとどまった。五輪選考会である17年全日本選手権のある12月になると、「精神的に本当におかしくなっていた」。

結果は7位だったが「やっと終わった」とホッとしている自分がいた。以来、試合になると、この時のことが頭をよぎってしまう。

五輪選考会後、1週間くらい練習を休もうとした。スケートに本格的に取り組むようになって初めてのことだ。結局、3、4日後にはリンクに戻っていた。スケートが好きという自覚はあった。それが「スケートじゃないとだめなんだ」と気づいた瞬間だった。

自分に期待しなくなり「楽に楽しく」

18年春には心機一転、拠点を米国に移して、ジャンプの見直しに取り組んだ。ただ、新しいジャンプはすぐに体になじむものではない。練習では跳べても、「試合で一つミスしたら、どうやって(ジャンプを)戻せばいいか、どんどん分からなくなってしまった」。昨季のGP2大会は8、6位。全日本選手権は15位と自己ワーストだった。

失意の結果に終わった全日本にも「逃げることだけはしたくない」。涙をポロポロこぼしながら力強く答えた。フィギュアの選手生命は短い。18歳の本田ですら「(現役でいられる時間は残り)10年もないと思う。滑れるプログラムの数も限られる。踏ん張ることが一番大事なんじゃないかなって思った」。

踏ん張るのはしんどい。2年前、スケートをすっぱり辞めていたら楽だったと思ったこともある。「でも一生、この時の(諦めたという)気持ちが残る気がした。自分に期待しなくなった今はすごく楽だし、楽しくやってます」。持ち前の明るさは健在だ。=敬称略

(原真子)

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ルーティンで調子を把握し、安定した演技を目指す

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 こんな遊び心が芸術性を育み、本田の滑りに多くの人が魅 …続き (9/7)

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