2019年9月21日(土)

製造業の設備投資、2年ぶり前年割れ 4~6月6.9%減
米中貿易戦争が影響

経済
2019/9/2 9:04 (2019/9/2 12:17更新)
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受注が想定を下回る状況が続いている(国内メーカーの工場)

受注が想定を下回る状況が続いている(国内メーカーの工場)

財務省が2日発表した4~6月期の法人企業統計によると、製造業の設備投資は前年同期比で6.9%減の3兆6156億円と、2017年4~6月期以来、2年ぶりに前年を下回った。全産業の設備投資(金融業・保険業を除く)は同1.9%増の10兆8687億円と、11四半期連続の増加だった。米中貿易戦争の余波で、製造業が投資に慎重になってきた。

製造業の設備投資を業種別にみると、情報通信機械が同43%減と落ち込みが目立った。世界的に巨額の投資と休止を繰り返す傾向のある半導体市場は、年初から調整局面に入っていたとの指摘が多い。

さらに米トランプ政権が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)製品の締め出しを強めている。両国の貿易戦争が長引くことで日本でもスマートフォン向け部品の受注が減り、企業は新たな設備投資は慎重に見極めようとしているようだ。

自動車を含む輸送用機械も同2.6%減、鉱山用機械や農機などを含む生産用機械は同3.5%減となった。生産用機械は1~3月期まで前年比2ケタ増のペースだったが、ブレーキがかかった。

非製造業の設備投資は同7.0%増の7兆2531億円と、11四半期連続で増えた。金額では全産業のうち非製造業が7割を占める。

不動産業の投資が同46%増と大きく伸びた。都市部を中心に、業者によるオフィスビルの取得が進んだ。卸売業・小売業は1兆4545億円と、同7.8%増だった。ネット通販への物流網の拡充や省力化のほか、一部で消費増税に向けたレジ改修も貢献したようだ。物品賃貸業もリース資産の取得により、同29%増となった。

法人企業統計の設備投資は国内総生産(GDP)改定値の算出に利用する。8月に発表された4~6月期のGDP速報値では、実質の設備投資が前期比1.5%増と、民間による予測を上回っていた。

SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは「GDPの改定値では設備投資が下方修正されそうだが、公共投資の拡大によって全体への影響は相殺されそうだ」とみる。

全産業の売上高は同0.4%増の345兆9119億円と、11四半期連続で前年同期比プラスになった。経常利益は同12.0%減の23兆2325億円と、2四半期ぶりに減少した。1年前と比べると製造業を中心に減益となったが、経常利益の水準は四半期としては過去2番目に大きい水準だった。

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