2019年9月22日(日)

米の対中関税「第4弾」発動、中国も即時報復

トランプ政権
米中衝突
2019/9/1 13:02
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米中の関税合戦が収束する兆しは見えない(トランプ米大統領(左)と中国の習近平主席)

米中の関税合戦が収束する兆しは見えない(トランプ米大統領(左)と中国の習近平主席)

【ワシントン=鳳山太成】トランプ米政権は1日、1100億ドル(約12兆円)分の中国製品を対象に制裁関税「第4弾」を発動した。家電や衣料品など消費財を中心に15%を上乗せした。中国も同時に米国の農産品や大豆などに報復関税を課した。2018年7月から始まった二大経済大国による貿易戦争が一段と激しくなり、世界経済にはさらなる重荷となる。

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米国は米東部時間1日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)以降に通関した中国製品から15%の追加関税を徴収する。半導体メモリーやテレビなど家電関連のほか、衣服や靴、時計など計3243品目が対象だ。生活に身近な消費財が半分を占めており、日本企業を含むメーカーや小売会社のコスト増や値上がりにつながりそうだ。

これまでの第1~3弾で中国からの輸入(18年は5400億ドル)のおよそ半分に25%の関税を上乗せしてきた。今回の発動で制裁関税の対象は7割弱まで拡大する。第4弾のうちスマートフォンやノートパソコン、玩具など計1600億ドル分は年末商戦に配慮して先送りした。12月15日に同じ15%を課す予定だ。

中国政府も9月1日、米国と同時刻に報復関税をかけた。2回に分けて計750億ドル分の米国製品に5~10%を課す計画で、1日には原油や大豆など1717品目に発動した。米中貿易の縮小に拍車がかかりそうだ。

関税合戦が収束する兆しは見えない。両政府は9月上旬にワシントンで閣僚級の貿易協議を開く予定だが、具体的な日程は未定だ。対話を再開したとしても産業補助金や知的財産侵害など中国の構造問題を巡って溝は深く、合意に至るのは難しい。

米政権は10月1日、第1~3弾で発動した2500億ドル分の品目への追加関税を現行の25%から30%へ引き上げる。関税の応酬は今後もエスカレートする恐れがある。

トランプ大統領は6月末に開いた米中首脳会談でいったん第4弾の棚上げを表明した。しかし7月末に上海で開いた貿易協議で進展が得られず、8月に入って第4弾の発動を改めて打ち出した。

米中対立の領域は通貨やハイテクへと広がっている。米国は8月上旬、人民元安に誘導して輸出を下支えしていると断定して中国を「為替操作国」に指定した。中旬には中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置も強化した。米国の政権や議会は中国への強硬姿勢に一段と傾いており、妥協点を見いだしにくい環境になっている。

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