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S&P、アルゼンチン債務を一時「デフォルト」扱い

(更新)
アルゼンチンのマクリ大統領(23日、ブエノスアイレス)=ロイター

【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチン政府の債務問題を巡り、格付け大手が相次ぎ同国政府の債務格付けを引き下げている。米S&Pグローバル・レーティングスが一部債務に一時不履行が生じたと指摘したほか、フィッチ・レーティングスも部分的な債務不履行を示す「RD」とした。アルゼンチン政府は債務の返済猶予を求めており、財政の持続可能性への懸念が浮上している。

S&Pは29日、アルゼンチンの短期国債の格付けを「シングルB」からデフォルト(債務不履行)を意味する「D」に格下げし、外貨建て債務も一部に不履行があることを意味する「SD(選択的デフォルト)」に変更した。フィッチも30日に長期国債を外貨建て、自国通貨建てともに「トリプルC」から「RD」とした。米ムーディーズ・インベスターズ・サービスも30日に格下げを実施した。

マクリ政権は28日、国際通貨基金(IMF)と債務返済の猶予に向けた対話を始めるともに、機関投資家が保有する短期国債についても支払期日を延長すると発表していた。30日に短期債務の返済条件がまとまったことを受けてS&Pはデフォルト状態が解消されたとしたが、短期国債は最低の「シングルC」としている。

アルゼンチンでは10月に大統領選が予定されている。財政規律を無視した大衆迎合策を掲げる左派のアルベルト・フェルナンデス元首相が現職のマクリ大統領を大幅にリードする情勢だ。フェルナンデス氏は30日、「アルゼンチンは事実上のデフォルトに陥っている」と述べ、マクリ政権を批判した。

政府は債務の返済猶予について、流動性確保のため資金が必要だと主張している。政権交代を見越して通貨ペソの下落が続く中、アルゼンチン中央銀行はドル売り・ペソ買いの市場介入を繰り返しており、外貨準備が減少していた。

アルゼンチン中央銀行は30日、同国の金融機関が海外に配当を支払う際、中銀の許可を必要とする新たな規制を発動した。15年に発足したマクリ政権は規制緩和を進めていたが、資金流出が止まらない中、なりふり構わぬ姿勢を見せる。

30日の外国為替市場でもペソはドルに対して売られ、前日比2.3%安の1ドル=59.5ペソで取引を終えた。年初からの下落幅は36%に達する。

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