韓国、金融危機後最大の歳出 2020年度9%増

2019/8/30 19:18
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【ソウル=島谷英明】韓国政府は30日までに2020年度(1~12月)予算案をまとめた。歳出を金融危機後で最大となる513.5兆ウォン(約45兆円)に増やす。前年度比9%増の高い伸びを維持し、低迷する景気を刺激する。日本の一連の輸出管理厳格化措置に対応するため、産業分野の技術・研究の開発支援に重点を置く。

韓国は予算でハイテク製品の素材や部品開発を支援(サムスン電子の半導体工場)

予算案で最も伸びが大きいのは、3割弱増える産業分野だ。ハイテク製品に必要な素材や部品、装置などで日本への依存度を減らすための開発を支援する。国防費は7%増え、初めて50兆ウォンの大台に乗る。次世代潜水艦など最新鋭兵器を拡充する。高齢者雇用促進など、雇用対策の歳出は2割超増やす。

米中貿易戦争による輸出不振や半導体市況の低迷により、韓国の19年の経済成長率は2.2%に減速する見通し。金融危機の不況から回復した10年以降で最低の水準となる。政府は20年度の国税収入が減少に転じる見通しにもかかわらず、国債発行を増やして歳出を拡大する。

韓国銀行(中央銀行)は7月、約3年ぶりの利下げに踏み切った。8月は年1.5%で据え置いたが、韓銀の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は記者会見で「必要な時に対応する余力がある」と述べ、追加利下げを示唆した。金融と財政の両面で景気を下支えする構図が鮮明になっている。

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