かんぽ営業、10月に再開ずれ込み 金融庁は立ち入り検査へ

2019/8/30 19:04
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保険料の二重徴収が7万件に膨らみ、悪質さが目立った

保険料の二重徴収が7万件に膨らみ、悪質さが目立った

日本郵政グループは30日、不適切販売が相次いだかんぽ生命保険の商品の営業自粛を9月も継続すると発表した。8月末までを見込んでいたが、顧客への説明や意向確認を優先するため延長する。10月1日に再開するとしている。金融庁は9月中にかんぽと日本郵便に対し、保険業法に基づく立ち入り検査を実施する方針を固めた。

金融庁は商品の提案方法が保険業法に抵触しないかなど不適切販売の実態を調べる。内部管理体制に問題がなかったかも確認し、業務改善命令など行政処分を検討する。

日本郵便とかんぽは保険料の二重徴収などの発覚を受け、7月中旬からかんぽ商品の営業を自粛している。不利益を与えた疑いのある18万3千件の契約時の状況調査や、全3千万契約の顧客の意向確認を始めている。9月中は質問書の送付などの作業に専念する。

自粛により郵便局でのかんぽ商品の7~8月の販売は計画の9割減に落ち込んだ。ゆうちょ銀行の投資信託の販売も3割減るなどグループ全体に波及する。70歳以上の高齢者への保険勧誘を禁じるルールや不適切販売を防ぐチェック体制を導入したうえで10月から段階的に営業を再開する。

郵便局とかんぽで扱うアフラック生命保険のがん保険で、二重徴収や顧客が無保険となる事例が10万件以上見つかったことについては「不必要に保障を重複させるための二重払いではない」とする見解を公表した。

がん保険はがん患者の加入を防ぐため契約直後の3カ月間は保障がない。新商品に乗り換える場合、切れ目のない保障を受けるには新旧契約に3カ月重複契約する必要があり、避けたい人は一時的な無保険に陥る。郵政グループは保障期間全体で払うべき保険料を無保障の3カ月を足した月数で分割するものだとし、満期まで加入すれば相殺されると主張した。

9月2日からは新旧契約に重複加入しなくても保障が途切れない「条件付き解約」という制度を導入する。10月に導入予定だったが、1カ月前倒しする。郵便局とかんぽ以外のアフラックの保険代理店は2014年から導入しており、早めに導入していれば二重徴収は起きなかった。

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