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国際演劇の祭典シアター・オリンピックス、富山で開幕

国際舞台芸術祭「シアター・オリンピックス」が、富山県の南砺市と黒部市で始まった。23日まで、16の国と地域から参加する舞台芸術家が30のプログラムを披露する、大がかりな催しだ。ロシアとの同時開催で、6月に始まったサンクトペテルブルクでも12月15日まで多彩な公演が続く。

芸術祭は芸術の連帯を提唱する演劇人たちにより、1993年にギリシャで創設された。スポーツの五輪とは異なる催しで、今回の日ロ共同開催は第9回大会となる。提唱者のひとりで、劇団SCOTを主宰する鈴木忠志が日本大会の芸術監督をつとめる。劇団が本拠とする南砺市の利賀を週末に訪ねれば、野外劇場や合掌造りの小劇場で1日で4公演見ることも可能。都会では得られない観劇体験が魅力だ。

第1週は鈴木忠志演出の代表作のひとつ「リア王」、ギリシャのテオドロス・テルゾプロス演出のギリシャ悲劇「トロイアの女」が芸術祭の性格を印象づけた。多国籍俳優による多言語上演で、前者では米中韓ロの役者が能の身体表現に通じる鈴木のメソッドを体現し、後者では旧ユーゴスラビア各地の言語を交錯させて古代の悲劇を現代化していた。ロシア大会の芸術監督ヴァレリー・フォーキンは「2016年、今日」で、野外劇場にドローンを飛ばす演出。大国リーダーを登場させ、融和から遠い現代の絶望を照らし出した。

今年80歳の鈴木は山間の利賀で、行政や地元企業の支援を得て劇場、宿泊棟、グルメ館などからなる施設群を築いた。劇団創設者でもあった役者の蔦森皓祐が大会直前に急死する不幸に見舞われたが、地域から世界につながる利賀芸術公園を次代に伝えるため「最後のゴールをめざしてがんばりたい」と話していた。

(内田洋一)

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