新潟市、舞踊団「Noism」活動延長へ 課題改善条件に
新潟市の中原八一市長は29日、市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」専属の舞踊団「Noism(ノイズム)」の活動期間を条件付きで延長する考えを明らかにした。地域貢献活動への取り組みなど現状の課題改善に向けて合意できれば、活動予定期間を現在から2年間延ばし、2022年8月までとする。
市は課題として(1)高校とのコラボレーションや学校訪問活動などの積極化(2)スタッフの労務管理への配慮(3)業務の進め方に関する十分な意思疎通――などを挙げた。ノイズムの予算額が「減少する可能性がある」ことへの合意も延長の条件に掲げた。
市の条件と課題提示を受け、ノイズム側では具体的な改善策などを検討する。9月上旬にも市とノイズム、りゅーとぴあの3者で記者会見を開き、今後の活動を説明する予定だ。
ノイズムは国内初の公立劇場専属の舞踊団で、19年で発足15年を迎えた。りゅーとぴあに充てられる市の補助金から年間約5000万円が使われている。市は財政事情の悪化などを受け、有識者会議を立ち上げて成果や課題を検証してきた。
会議では作品やダンサーが国内外で高い評価を得ている一方、地域貢献活動やりゅーとぴあ以外の他のホールとの連携が不十分などの声が出た。