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永原の攻め気、勝敗決す…早川賢一(バドミントン)

25日までスイスで行われた世界選手権で、日本代表陣は史上最多タイの6個のメダルを獲得した。東京五輪の前哨戦で文句なしの結果といえるだろう。代表チーム全体で良い雰囲気の中、切磋琢磨(せっさたくま)し合えている証拠だ。

女子ダブルスは永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)が2連覇した。決勝は昨年と同じ福島由紀、広田彩花組(アメリカンベイプ岐阜)との日本勢対決。攻撃型の永原、松本組は昨年よりも決定力に磨きがかかっていたが、何より「日本人ペアには負けられない」という強い思いが相手を上回ったように感じた。

最終ゲーム終盤、チャンピオンシップポイントを握りながら福島、広田組に20-21と逆転されたのは勝ちを意識しすぎたからだろう。ただ、ここから前衛の永原がネット前で攻めのショットを押し込み、21-21と追いついた場面が見事だった。

実は20-19で永原は相手のショートサーブのレシーブでミスし、ネットに引っかけている。同じようなサーブに対し、次はミスを恐れて安全に返したくなるところ。だが、永原は再び速いタッチでネット前につめた。最後まで前衛として攻める姿勢を貫いたのが勝負の分かれ目となった。

対する福島、広田組は3年連続の準優勝。優勝を意識しすぎるあまりか、点数が欲しい時に保守的なプレーになってしまったように感じた。ただ、永原、松本組がこれで五輪代表確実かといえばそうではない。代表選考レースは来年4月まで。世界ランキング1~3位を占める日本勢の混戦模様はまだ続くはずだ。

男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)は世界チャンピオンとしての貫禄を示す2連覇だったと思う。どの球でも相手を崩すことができ、プレー全てのクオリティーが高かった。自分の実力を出して相手の持ち味を消していく、完璧なパフォーマンスだった。

本人は以前「研究されている」とコート奥へのクロスの返球を気にしていたが、狙い打たれないようタイミングをずらしてヘアピンに変えていた。現状に甘んじず、東京五輪に向けて挑戦しているなと感じた。今回は欠場した石宇奇(中国)らライバルとどう戦うかもまた楽しみだ。

はやかわ・けんいち 1986年4月生まれ、滋賀県出身。遠藤大由との男子ダブルスで2016年リオデジャネイロ五輪に出場し、ベスト8。現在は日本代表B、日本ユニシスでコーチを務める。

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