7月の乗用車8社の世界生産は1%増

2019/8/29 16:58
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トヨタ自動車など国内自動車8社が29日発表した2019年7月の世界生産は、前年同月と比べて1%増の231万4千台だった。国内からの輸出が堅調に推移したほか、生産移管が進む米国が伸びた。ただ、日本勢が得意とする東南アジアは市況が悪化し振るわなかった。主要地域では唯一、好調を維持してきた東南アジアの減速が、各社にとって今後の不安材料となりそうだ。

マツダは7月の世界生産が20%増えた

8社のうち、日産自動車スズキを除く6社が前年実績を上回った。トヨタの世界生産は4%増えた。北米向けの新型「カローラ」の輸出がけん引した。マツダは18年に西日本豪雨で工場が被災した反動があり20%増だった。

地域別では日本市場が貢献した。日産と完成検査問題で稼働率を落としているスズキを除き、6社が前年を上回った。消費増税前の駆け込み需要はないものの、今春から軽自動車や多目的スポーツ車(SUV)で主力モデルの刷新が相次ぎ追い風となった。輸出も19%増と好調だ。北米向けSUVを中心に底堅く推移している。

米国生産は13%増の24万6千台だった。ホンダは35%増の9万1千台だった。6月に日本から輸出していた「シビック」を現地生産した増産分が押し上げた。SUBARU(スバル)は33%増。現地法人の夏季休業期間を見直し、稼働日が前年より6日増えた。日産は在庫調整を進めており、3%減だった。

中国生産は2%減の40万1千台だった。現地の新車販売は7月まで13カ月連続で前年実績を下回っており、日本勢も量販セダンや小型車で苦戦を強いられている。

トヨタは8月に発売した新型「カローラセダン」への生産の切り替え期間にあたり、5%減の11万8千台だった。新車の投入がないマツダも13%減だった。日産はSUVが伸びて4%増だった。

アジア地域での市況悪化の影響も目立つ。インドネシアでは資源安や大統領選挙の影響による買い控えで低迷する。トヨタの同国生産は14%減、ダイハツ工業も9%減った。タイでは自動車ローンの審査厳格化で新車市場が減速。トヨタ、ホンダが生産を10%以上落とした。

インドも7月の新車市場が30%減になるなど停滞する。景気減速や貸し渋りが打撃となっている。スズキの同国生産は25%減の13万3千台と6カ月連続で前年を割り込んだ。トヨタやホンダも減少幅が10%を超えている。

世界の新車販売は、最大マーケットである中国の減速が昨夏から鮮明になった。一方、東南アジアやインドは、堅調な日本と並び日系完成車メーカーの収益を支えてきた。景気減速から新車市場の伸び悩みにつながっており、生産計画の見直しなどを迫られる可能性がある。(山本夏樹)

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