アルゼンチン、IMFへの債務返済の猶予を申請

2019/8/29 12:35
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【サンパウロ=外山尚之】アルゼンチン政府は28日、国際通貨基金(IMF)や国債保有者に対し、債務返済を猶予するよう申請すると発表した。「支払い能力に問題はない」としているが、10月の大統領選を前に通貨ペソの下落が続く中、流動性確保のため、資金が必要だと主張した。

アルゼンチンのマクリ大統領(左)とラクンサ財務相(20日、ブエノスアイレス)=ロイター

ラクンサ財務相は記者会見で「IMFに対し、返済猶予のための対話を始める」と述べた。機関投資家が保有する短期国債についても、ペソ建て、ドル建てとも支払期日を延長する。マクリ大統領からは「安定性を確保し、短期的な問題を解決する」よう求められたとしており、今後、議会に関連法案を提出する。

アルゼンチンでは10月に大統領選を控え、財政規律を無視した大衆迎合的な政策を掲げる左派陣営の候補が、現職で右派のマクリ大統領を大幅にリードしている。市場では先行きの不透明感からペソが売られ、対ドルで年初来からの下落幅は35%に達する。

ラクンサ氏は「金融市場の不確実性に対処する必要がある」と述べた。アルゼンチン中央銀行は市場でドル売りペソ買いの介入を繰り返しており、外貨準備を確保する必要に迫られていた。

アルゼンチンは2001年の大規模なものを含めデフォルト(債務不履行)をたびたび起こしている。15年に誕生したマクリ政権はこうした負の遺産と決別するとしていたが、通貨下落を受け、18年にIMFから融資を受けていた。

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