i-plug、年6回考課 成果給に連動
はたらく

2019/9/2 7:00
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■成長マメに評価、士気高く

年6回の昇給も夢じゃない。新卒採用支援のi-plug(アイプラグ、大阪市)は社員の働きを綿密に把握する仕組みを相次ぎ導入した。人事評価の頻度を2カ月に1度に増やし、変化の激しいIT(情報技術)スタートアップ業界での仕事ぶりを反映できるようにした。成長や会社への貢献を小まめに実感させ、士気や帰属意識を高める。

i-plug(アイプラグ)はエンジニアチーム全体で毎日仕事の進捗を共有する

i-plug(アイプラグ)はエンジニアチーム全体で毎日仕事の進捗を共有する

「成果はこれだけかな?」。上司の指示で部下がスケジュール表を確認する。「この時も頑張ってたよね」との指摘に「これも成果にしてもいいのですか」と部下は驚く。年6回の人事考課の一場面だ。

同社は企業が学生に採用オファーを出すサイトを運営する。今年4月、年1度だった考課を増やした。直属の上司による評価が成果給に連動する。従来の1年間分の昇降給幅を6分割し、その時々の貢献に報いる。高い成果を出してすぐに報酬に反映され手取りが増えることもあれば、その逆もある。初めての考課で昇給した社員もいる。

事業環境の変化は激しく、期中の方針変更も珍しくない。従業員は約100人で、平均年齢は34歳弱。貢献期待が大きい中堅層が多く、丁寧な効果測定が欠かせないが「年1回の評価では正しく貢献度合いを計れない」(田中伸明取締役)。評価される側も1年前に立てた目標や期中の出来事を忘れてしまう。

過剰労働になりがちなシステムエンジニアの働きも1日単位で管理する。3月にはチーム全体でプロジェクトの進捗を管理する「スクラム開発」を導入。関係者全員が話し合い、工程を1週間など期間ごとに細分化。毎朝、グラフなどで進捗や個人の労働時間を確認、問題の解決策を練る。

一般的なシステム開発業務はリーダーなど少数が話し合い、現場に仕様書が渡される。個人の能力や発注元の意向次第で大幅な超過勤務もある。同社の技術者の時間外勤務は平均1時間未満。超過勤務が減れば、自己研さんの機会が増える。ある技術者は専門書を読む時間が増え「余暇での学習成果を会社に還元するサイクルができた」と話す。

アイプラグは「社員一人ひとりの成長をかけあわせて戦略を実現させる」ことを目指す。人件費や面談などの手間が一時的に増えても、社員の成長とその実感が事業拡大の源というわけだ。働きの評価方法そのものの見直しは同社の決意を示している。

(宮住達朗)

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