建機出荷、4年ぶり減少へ 20年度2%減 北米に頭打ち感

2019/8/28 20:00
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日本建設機械工業会は28日、2020年度の建設機械の本体出荷額が2兆4026億円になるとの予測を発表した。19年度出荷額の見通しに比べて2%減となり、16年度以来、4年ぶりに前年度を下回る見通し。現地メーカーとの競争が激化する中国向けの出荷が減速するほか、堅調だった北米市場の成長も、米中貿易摩擦の影響などで踊り場に入りそうだ。

建機出荷額は近年、アジアや北米のインフラ投資がけん引する成長が続いてきた。18年度の本体出荷額は2兆4498億円となり過去最高を更新した。その後、米中貿易摩擦が激化するなか、各国で建設投資の先行き不透明感が強まっている。

20年度までの米国のインフラ投資は「道路や空港など既存設備のリニューアルが中心で、小規模な工事が多くなりそうだ」(日立建機の桂山哲夫最高財務責任者)。コマツは米国市場での在庫調整のため、主力の粟津工場(石川県小松市)で北米向けの建機の生産を減らしている。

最大市場の中国も三一重工などの現地メーカーの安値攻勢は激しくなっており、シェアの低下が懸念されている。三一重工は日本勢が強みとする東南アジアへの輸出も増やしており、UBS証券の水野晃アナリストは「中期的に(東南アジアでも)競争環境が厳しくなる」と指摘する。インドネシアでは燃料炭などの資源価格低迷も鉱山機械需要を押し下げている。

建機工は同日、今年2月に発表した19年度見通しについても、前年度比微増の2兆4514億円(当初予想は同2%増の2兆4902億円)に下方修正した。アジア・オセアニア市場での鉱山やインフラ向けの需要が落ち込む。建機各社は近年、部品や中古建機の販売にも力を入れている。海外市場の成長が減速するなか、新品建機の販売に依存しないビジネスモデルの確立が急がれる。

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